屋外広告の安全点検、義務化知ってますか? 県条例改正3カ月、「未報告」が2割

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 県の条例改正により昨年10月に義務化された屋外広告物の安全点検と報告書提出に関し、3カ月間で適切に手続きが行われたのは対象広告物の約7割に当たる193件だったことが4日、県のまとめで分かった。2割程度が提出されないなど義務化の認識が不十分という課題も浮き彫りになり、県は積極的な情報提供により安全性の確保に努める方針を示した。

 県庁で開かれた県屋外広告物審議会で県が報告した。2015年に札幌市の繁華街で発生した看板落下事故を踏まえた改正条例では、屋外広告物の設置者に対し、看板の劣化状況などの確認を義務付けている。点検は屋外広告士などの有資格者が行うこととし、許可を受けた広告物は3年に1度の更新許可申請時に点検結果の報告が必要になった。

 昨年10~12月の期間で更新申請が必要な全267件のうち、適切に報告書が作成されたのは193件だった。報告書の内容に不備があったのは19件で、残りの55件は提出がなかった。

 適切に作成された193件のうち、56件で劣化や損傷などの異常が確認された。具体的には基礎部などで鉄骨にさびが発生していたり、塗装が老朽化していたりするケースが目立った。これらは補修や撤去の対策をし、軽度であれば経過を注視することとしている。

 義務化が始まり、広告主からは「点検資格者が分からない」との問い合わせが80件ほど寄せられたという。この日の審議会では出席した委員から、手続きに要する費用や時間などを周知する必要性が指摘され、県は「より実効性が確保されるように業務の改善を図る」とした。