「潜伏キリシタン遺産」に関心を 長崎県が小4向け教材

 長崎県は、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」に関心を持ってもらおうと、小学4年生向けのオリジナル教材(A4判、カラー10ページ)を作製した。モデル校の長崎大付属小で活用しており、今後、地域に応じた内容にアレンジしながら全県的に広めたい考え。
 教材は写真やイラストを多用し、世界遺産の定義や日本各地の資産を紹介。「潜伏キリシタン関連遺産」が登録されるまでの経緯や全12の構成資産を写真で示したほか、どうやって守っていくか、自分たちの関わり方について考える内容になっている。同校は「長崎市の発展に尽くした人」をテーマにした社会科の授業で、フランス人宣教師ド・ロ神父の偉業と世界遺産を結び付けて学習している。
 県世界遺産課は「将来的な資産の保護には若い人たちの関心が大事」とし、県内小学校で世界遺産を授業に取り入れてもらいたい考え。教え方の参考になればと授業を映像で記録。新年度以降、県内各市町教委に働きかけ、要望があれば地域にあった教材を作っていきたいという。

写真やイラストを多用し世界遺産についての理解を促すオリジナル教材

© 株式会社長崎新聞社