「チームで子育てを」 NPO法人の塚越さん 父親テーマに講演 諫早

 男女共同参画の意識を高める「第14回女(ひと)・男(ひと)フォーラムinいさはや」(諫早市など主催)が3日、東小路町の諫早市民センターであった。東京のNPO法人ファザーリング・ジャパン理事の塚越学さん(43)が約170人を前に、父親であることを楽しむ生き方をテーマに講演した。
 塚越さんは、共働きで子育て中の世帯が増えている時代の変化を指摘した上で、自分の仕事だけでなく、子どももパートナーとともに成長していくキャリアの在り方を「育キャリ」と定義し、啓発する活動を紹介。
 「育キャリ」の実現には、「『ワンオペ(一人で)育児』でなく、祖父母や学校などの先生、地域の人、行政などのチームで子育てするスタイルを取り入れることが大事。子どもの発達や自身のビジネススキルにもプラスに働く」と指摘した。
 塚越さんは、職場においても「部下のキャリアと人生を応援し、組織の業績を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる『イクボス』が、チームで子育ての一部に入ったら、組織も家庭も成長できる」と結んだ。
 市が募集した男女共同参画キャッチフレーズの表彰式もあり、「お父さん 今日は主夫の日 帰ろうデー」で大賞を受賞した市立上山小5年の野口愛美さんらに賞状が贈られた。

父親であることを楽しむ生き方について講演する塚越さん=諫早市民センター

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