平和の取り組み 留学生らが発表 長崎ウエスレヤン大

 平和に関する課外ボランティア授業に取り組む、長崎ウエスレヤン大の学生の合同発表会「平和の伝承とゲルニカ展」が1月30日、同大西山ホールであった。留学生ら約40人が恒久平和に向け、自分たちに何ができるかを考えた。
 二つのグループが発表。「交流さんぽ会」は、ピカソの「ゲルニカ」とほぼ同じ大きさの縦3.49メートル、横7.77メートルの布に、多様性社会実現への願いを込め、絵を描いた活動を報告。外国語学科2年でベトナムからの留学生、グェン・ティ・ズンさん(25)は「いろいろな考え方や食べ物、音楽などを分かり合えたら、もっと平和な世界になる」と話した。
 「被爆の実相と平和の伝承」グループは、長崎市の浦上天主堂や山王神社のクスノキなどの被爆遺構を訪問し、被爆者らから説明を受けた時の映像を放映。「原爆の記憶を記録に残し、後世に伝承していくことが私たちの責務」と訴えた。
 旧制鎮西学院中学在学中に被爆した同学院の西嗣也理事(87)の講演もあった。

学生が制作した「ゲルニカ」の前で講演する西さん(奥)=諫早市、長崎ウエスレヤン大

© 株式会社長崎新聞社