現代アーティスト・風間サチコトークショーイベントがGINZA SIXにて開催! 美術評論家の中尾拓哉と作品制作の土台となる○○を探す。

現代美術家・風間サチコの画業を集成した初の作品集『予感の帝国 風間サチコ作品集』(朝日出版社)の刊行を記念し、 美術評論家・中尾拓哉氏とのトークショーが銀座蔦屋にて開催される。

風間サチコは、 現代社会や歴史の暗部に対して古書研究やフィールドワークなど独自のリサーチを徹底し、 「黒と白の木版画」で表現する現代美術家。 ナンセンスでユーモアと批評性が同居する作風は、 近年国内外で高く注目を浴びている。 今回、 これまでの画業を集成した初の作品集『予感の帝国 風間サチコ作品集』(朝日出版社)の刊行を記念し、今回のイベントが実現。

作品集の表紙にも使われている大規模作品《ディスリンピック2680》(2018年)は、 優生思想の歪さに着目した風間が、 構想期間4年をかけて、 戦前からの関係資料を収集しリサーチを続けたのちに着手。 皇紀2600年(西暦1940年)、 「国民優生法」が制定され、 開催予定の東京オリンピックは幻に終わった。そして皇紀2680年(西暦2020年)……優生思想によって統一されたディストピア的国家の架空都市「ディスリンピア」にて開催されるオリンピック大会「ディスリンピック」開幕式典の様子が本作では描かれている。 虚実入り乱れたスタジアムを舞台にディストピア的な理想国家、 健康至上主義の祝祭と人類淘汰の地獄……悪夢ともいえる光景を精密に展開した超大作。このように風間の作品は、 随所に様々なモチーフが盛り込まれ、 現在の社会に暗に通じる歴史上の事象に対して、 綿密で詳細なリサーチを行っている。

一方で、 美術評論家の中尾拓哉さんはアーティストの作品制作におけるアート以外の「土台」の抽出を常に試みており、 著書『マルセル・デュシャンとチェス』(平凡社)では、 「芸術の放棄」として語られてきた、 デュシャンにおけるチェスと作品制作のつながりを精緻に読み解いている。

今回のトークショーでは中尾拓哉さんと一緒に風間サチコの作品制作の土台となる○○を探す。 一体、 どこからナンセンスな画面が生まれ、 コミカルなオーラは放たれているのだろうか。

また同会場内(銀座蔦屋書店アートコーナー)では、 「わたしの作品制作の源」をテーマに風間が選んだ5冊の本がブックフェアとして展開。 ナンセンスな世界の根源はどこにあるのか、風間の推薦文とともに、 その5冊が紹介される。また、トートバッグやTシャツなどのグッズ販売も行っているとのこと。

【ブックフェア情報】

「ようこそ!!かざまランドへ!」

日程:1月21日(月) - 2月28日(木)

時間 10:00~22:30(営業時間)

場所:銀座蔦屋書店 BOOK(アート)

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