ジャイアンツがヤンキース・エルズベリーの獲得を検討か

30球団中最弱とも言える外野陣の補強が進まないジャイアンツ。ESPNのバスター・オルニーによると、ジャイアンツは外野陣の補強を目指してあらゆるオプションを検討中だという。そして、選択肢の1つとして浮上しているのが、ヤンキースとの「不良債権」同士のトレードだ。ジャイアンツがトミー・ジョン手術により今季全休が確実なジョニー・クエイトを放出し、ヤンキースから昨季を全休して今季も余剰戦力となっているジャコビー・エルズベリーを獲得するプランが浮上しているようだ。

アーロン・ジャッジの台頭、ジャンカルロ・スタントンの加入により完全にヤンキースでの居場所を失っているエルズベリーは、今季を含む2年間で総額4200万ドルの契約を残しており、2021年の契約は年俸2100万ドルの球団オプションまたはバイアウト500万ドルとなっている(よってエルズベリーに保証されている総額は4200万ドル+500万ドル=4700万ドル)。

一方、昨年8月にトミー・ジョン手術を受け、今季を全休することが確実となっているクエイトは、今季から3年間の年俸が2100万ドル、2022年の契約は年俸2200万ドルの球団オプションまたはバイアウト500万ドルとなっている(保証額は2100万ドル+2100万ドル+2100万ドル+500万ドル=6800万ドル)。クエイトのほうが契約期間が1年長いものの、選手の故障に対する保険金を受け取ることができるため、ヤンキースがクエイトとエルズベリーの交換を検討する可能性があるとオルニーは考えているようだ。

ジャイアンツの外野陣は、アンドリュー・マカッチェン、ゴーキーズ・ヘルナンデス、ハンター・ペンスが退団し、スティーブン・ダガー、オースティン・スレイター、マック・ウィリアムソン、クリス・ショウ、ドリュー・ファーガソンといったメジャーでの実績がほとんどない選手たちによってレギュラーが争われる状況。正一塁手のブランドン・ベルトが外野に回る可能性もあるが、ヤンキースで完全に居場所を失っているエルズベリーですら、大きな戦力となり得る状況なのである。

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