インフルエンザ受診前に知っておきたい「薬」の話。薬剤師ママが選び方、飲ませ方を解説

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インフルエンザが大流行中!!

薬剤師のkikoです。

現在、猛威をふるっているインフルエンザ!!

毎週ニュースでも取り上げられるほど関心は高まり、とある保育園では数十人の感染者が出たという話も聞きました

ワーママ目線で考えると、家族の誰かがインフルエンザにかかった場合、…それはもはや事件レベル。

・罹患者の看病
・家族内での蔓延を防止する対策
・急な欠勤と仕事のリカバリー
…考えただけで気分が重くなってしまいますね

だからこそ、
・インフルエンザの予防ワクチン
・日々の手洗い・うがい・マスク
が大事なのですが、今回、それはいったん置いておいて…。

インフルエンザにかかった場合のお薬の話をしましょう

今回はママに向けて「インフル受診前にここまでは知っておきたい」お薬の情報をお届けしたいと思います。

インフルエンザのお薬は、今や選択の時代!!

かつてはインフルエンザにかかったら「タミフル」が定番でしたが、今は吸入や単回服用の薬もあり、患者自身が服薬する薬を選べるケースもあります。

それぞれ薬の用法は以下の通り。
・タミフル:1日2回 5日間 内服薬
・リレンザ:1日2回 5日間 吸入薬
・イナビル:単回 吸入薬
・ゾフルーザ:単回 内服薬

お子さんが低年齢の場合は錠剤、吸入が難しいため「タミフルの粉薬」が出されることが多いでしょう。10歳前後からは錠剤、吸入薬が選択肢として入る印象です(服薬できるかどうかは、お子さんによってかなり個人差があります)。

大人の場合はというと、当初は新薬ゾフルーザが「周りへの感染リスクが下がる」点で期待され、処方量が伸びていました。

しかし、耐性ウイルスの発現率など、新薬ならではの未解明な部分もあり…効果や安全性について従来の薬と比較した場合、甲乙つけがたいのが現状です。

お薬の形、服用回数、値段なども薬を選ぶ判断基準になりますが、薬の効果には個人差がありますので、受診時によくドクターと相談してお薬の選択をする、これは今も昔も違いありません。

単回服薬の薬にデメリットはあるの?

用法だけ見ると単回(1回の服用で服薬が完了する)の薬の方が手軽ですよね。飲み忘れも防げることは大きな利点、良いところばかりが目立ちますが、一概にそうとも言いきれません。

なぜなら、単回の薬は服薬チャンスが1回しかないため、万が一、その一回が上手くいかないと薬の効果が十分に発揮されないからです。

・単回吸入の際に咳込んでしまった
・単回服薬の直後に嘔吐してしまった

こういった場合は原則、服薬し直すことはないので自然に治るのを待つことになります。

複数回、服用するものはたとえ1回服薬し損ねてもそのあとまだ薬を使うチャンスがある、それはメリットとも言えるのです。

タミフルドライシロップについて

先ほどお話したとおり、錠剤や吸入が難しいお子さんには「タミフルの粉薬」が処方されると予想できます。

知っておきたいのは「タミフルは他の薬に比べて苦味が強い」ということ。インフルエンザこそ早く薬を飲ませて治したいのに大苦戦!なんてこともしばしば…。

そんなときにおすすめの飲み方があります。

タミフルドライシロップの飲み方

飲みにくい薬を飲ませるには、好きなおやつに混ぜるのが良いと思います。

タミフルに混ぜる場合、私のおすすめはダントツ「チョコアイス」!冷たさと甘さとチョコの風味でかなり味をコーティングできます。ただし、バニラアイスはより苦味が際立ちますので、注意してください。

実は販売メーカーのパンフレットには他にも推奨されているものがあります。
・オレンジジュース
・ヨーグルト(いちご味など)
・ココア
・スポーツドリンク
・服薬補助ゼリー

ポイントは食べきれる、飲みきれる量にまぜること。残してしまうと全量飲みきれません。

お薬を飲んだあとはしっかり自宅療養を!

インフルエンザは体内の「ウイルス」がおさまれば回復し、元気になります。

毎年「昨日も今日も高熱で…」「下痢気味で…」と、再受診をされる方もたくさん見受けられますが、発症して数日間は本来、自宅で安静にすべき期間でもあります。

インフルエンザは感染症です。感染拡大を防止するためにもお薬を飲んだあとはしっかり水分をとり、自宅療養をしましょう。

それを踏まえた上で、なお心配な症状がある場合は受診するようにしてください。夜間や休日などに受診するか迷う場合には厚生労働省の『こども医療電話相談』を利用するのもよいかもしれません。

(文/kiko)