こどもホスピス考える 先進国の知見に学ぶ 11日に横浜でフォーラム

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 末期小児がんなどを患う子どもと家族が心豊かに過ごすための在宅支援施設「こどもホスピス」について議論する「世界こどもホスピスフォーラム」が11日、国内外の識者らを招き、はまぎんホールヴィアマーレ(横浜市西区)で開かれる。NPO法人「横浜こどもホスピスプロジェクト」が企画し、小児緩和ケア先進国の知見から普及が進んでいない日本が目指すべき姿を探る。

 国内で小児がんなどで命を脅かされている子どもは約2万人。2012年に医療や緩和ケアを提供する中心施設「小児がん拠点病院」が全国に15施設できたが、遊びや学びを提供する家庭や学校のような存在となるこどもホスピスは大阪の2カ所に限られる。

 一方、ホスピス発祥国の英国をはじめ欧州の国々では、医療や介護保険などの補助が受けられたり、企業や住民の寄付で賄ったりと運営方法はさまざまだが、ボランティアチームがサポートするなど、こどもホスピスの存在は地域に根づき、広がりをみせている。

 同NPO法人は、脳腫瘍で6歳の次女を亡くした代表理事の田川尚登さん(61)らが、こどもホスピスの普及や横浜での開設を目指して17年に設立。昨年9月に同NPO法人が小児緩和ケア先進国の英国とオランダ、ドイツを視察した際、日本の現状を各国ホスピス運営者に相談したところ、医療先進国の日本のこどもホスピスに関する後進性に驚き、フォーラム開催が持ち上がった。

 当日は、英国やオランダ、国際機関から関係者を招き、各国の医療や福祉、教育制度の違い、地域の中のホスピスの在り方などをホスピス運営者が講演。その後、日本が目指すホスピスの姿についてパネルディスカッションする。

 田川さんは「日本でのホスピスの在り方を一緒に考えてほしい」とフォーラム参加を呼び掛ける。

 午前10時開会。参加費は千円。申し込みは同法人ウェブサイト(http://childrenshospice.yokohama/)、または電話045(274)8686。

世界こどもホスピスフォーラムへの参加を呼び掛けるNPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト代表理事の田川尚登さん(左)とメンバーの飯山さちえさん(右)