小児医療 連携の必要性解説

製鉄記念室蘭病院、手術ロボのメリットも

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小児医療や内視鏡手術支援ロボットなどの解説を通じて、地域医療の連携推進に向けた情報を共有したカンファレンス

 製鉄記念室蘭病院(前田征洋病院長)の「医療連携カンファレンス」が、室蘭市知利別町の同病院がん診療センターで開かれ、担当医師が、小児医療での「つなぎ目のない連携」の必要性や、内視鏡手術支援ロボット「ダヴィンチ」が地域医療にもたらすメリットなどを解説。出席した西胆振の医療関係者らが地域医療に関わる現状を共有した。

 地域医療連携の推進と情報共有を目的に開催。同病院の医師のほか、西胆振管内の勤務医や開業医、病院やクリニックの職員ら100人が出席。同病院の斉藤淳人小児科長、前鼻健志泌尿器科主任医長が解説した。

 斉藤科長は、小児医療での病院の役割として「入院加療に夜間対応、各種検査や専門医診察、複雑な説明が必要な場合のほか、(虐待の可能性など)保護者に問題がある患者の対応などもある」と指摘。

 その上で、病院と診療所やクリニック間での「小児医療でのつなぎ目のない(シームレスな)連携」の実現には、室蘭市医師会などが運営する「地域医療介護ネットワークシステム『スワンネット』」の重要性を指摘。「今年4月からは(同病院で)誕生した新生児に登録を勧めたい」と、子どもたちを網羅する大切さも説いた。

 一方、前鼻主任医長は、泌尿器科領域の手術に「ダヴィンチ」が用いられている現状を紹介。特に前立腺がんの前立腺全摘術では、「術後の尿漏れが少なく、性機能維持の可能性も高い」と利点を強調した。

 同病院では前立腺、腎、膀胱(ぼうこう)、胃、直腸、肺の各がん手術で順次、ロボット支援下内視鏡手術を行う予定だ。前鼻主任科長は「今年3月から前立腺全摘術を始める。地域の皆さんに低侵襲医療(身体になるべく傷を付けずに患部を治療すること)が提供できる」などと解説した。

 このほか、前田病院長は、管内医療機関からの紹介件数が2018年(平成30年)は過去最高となったことや、入院症例数が増える中で平均在院日数の短縮を図っている態勢などを説明。「急性期医療を中心に地域医療への貢献を最大の使命と考えている」と話した。
(松岡秀宜)