フランスに愛妻弁当はない〜フランスと日本のカップル5つの違い〜

フランス婚とは、日本で言う事実婚のこと。こんな言葉があるように、フランス人カップルのあり方は、日本人から見ると特有です。フランスと日本のカップルはどのような違いがあるのでしょうか。

愛妻弁当はない

日本では、奥さんが旦那さんのお弁当を毎日作るというのは、普通にあることです。お弁当文化がないというのもありますが、フランスでは、奥さんが旦那さんの外で食べる昼食を作ることはありません。

以前、ランチでスーパーの出来合いのご飯ばかり食べているフランス人男性に、奥さんはお弁当を作らないのかと聞いてみたところ、「自分の昼食を作るという負担までかけられない」という言葉が返ってきました。実際、フランスでは共働きの夫婦が多く、家事は分担するものと考えられるので、わざわざ奥さんが旦那さんのためにお弁当を作ることはないのです。

同棲は普通のこと

昔とは随分変わってきているとは聞きますが、日本では結婚前にカップルが同棲することは、親が難色を示したりするという人も多いのではないかと思います。フランスでは、結婚する前に同棲することは普通のこと。

お互いが自立していて、関係も真剣であれば、同棲に反対する親も少ないのです。また、結婚や子どもを持つ前に、同棲をすることによって、お互いのことを知ることもできるので、その後の人生設計も立てやすくなると考えられています。

フランスはカップル文化

日本人からすると少し理解しにくいのですが、フランスにはカップル文化というものがあります。友人たちとの集まりなどは、基本的にカップルで出席します。また、結婚していなくても、クリスマスなどの家族の集まりにカップルで行くのは、普通のことなのです。

もし、カップルで出席しなければ、あの二人には何か問題があるのかと周りに思われるほど。それほどまでに、フランスでは集まりにカップルで参加することは大事なことなのです。

結婚を望まないカップルも多い

フランスでは同棲をして、ある程度年月が経てば、夫婦のように扱われます。日本のように婚姻関係を持って夫婦となるのではなく、フランスでは自然な流れで夫婦関係になるカップルもいます。前大統領のフランソワ・オランド氏も結婚せず、Union libre/ユニオンリーブルと呼ばれる内縁関係を結んでいました。結婚していないからといって、「けじめ」をつけていないと非難される訳でもなく、フランスでは本人たちの選択として尊重されます。

また、フランスには、Union libreの他に、PACS/パックスと呼ばれる共同生活を営むために交わされる連帯契約もあり、結婚だけでない、家族組織を国が認めています。

子どもができても、結婚しないカップルも多い

フランスでは、子どもが出来ても、籍を入れないカップルが多いのです。結婚という形を望まない人は子どもが出来たという理由で籍を入れるということはあまりありません。婚姻関係にないからといって、父親が責任を取らない母子家庭のようには見られないのです。

子どもが生まれても、カップルとして居続けることが大切

フランスでは、子どもが生まれても、夫婦関係は恋人同士のような一面を維持し続けなければなりません。二人の間に恋愛感情がなくなり、ただ父親母親という関係だけになったので、別れてしまったというケースも少なくはありません。そのために、子どもが生まれても、ベビーシッターを雇い、夫婦二人で出かける時間も大切と考えられています。

日本人からはなかなか想像がつかないほど、フランス人のカップルのあり方は自由です。日本の熟年夫婦のようにカップルは情で結ばれているということはなく、カップルはあくまでも恋愛感情があることが絶対というのは、アムール(愛)の国、フランスならではのあり方だと思います。

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