鷹上林、昨季は史上4位タイの14本記録 今季達成が予想される記録【三塁打編】

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ソフトバンク・上林誠知【写真:藤浦一都】

通算三塁打は福本豊の115本がトップ、100三塁打は歴代3人だけ

 三塁打は野球選手の「足」の能力をはかる重要な指標だ。俊足の打者でない限り、三塁打は増えない。また若い選手の方が三塁打は多くなる傾向にある。

〇通算三塁打数10傑()は実働期間

1 福本豊 115本(1969-1988)
2 毒島章一 106本(1954-1971)
3 金田正泰 103本(1942-1957)
4 川上哲治 99本(1938-1958)
5 広瀬叔功 88本(1956-1977)
6 呉昌征 81本(1937-1957)
6 中利夫 81本(1955-1972)
8 長嶋茂雄 74本(1958-1974)
9 張本勲 72本(1959-1981)
10 吉田義男 70本(1953-1969)

 三塁打の表彰項目は100本から。NPBの長い歴史で100三塁打は3人しかいない。現在3位の金田正泰は阪神ダイナマイト打線のトップバッターとして活躍した。1951年にはNPBのシーズン記録である18三塁打をマーク。三塁打王に4回なっている。

 1970年、金田の記録を抜いたのが東映の毒島章一。張本勲、大杉勝男らが中軸に座る強打の東映打線のトップバッターだった。三塁打王は4回。この毒島を1985年に抜いたのが、NPB史上最多の1065盗塁を記録した福本豊。三塁打王は実に8回。100三塁打以上の3人は、俊足のトップバッターというだけでなく左打ちの外野手という共通点があった。4位には打撃の神様、川上哲治がランクインしている。

現役ではソフトバンク松田宣が58本でトップ、昨季は上林が史上4位タイの14本をマーク

〇現役の三塁打数10傑

1 松田宣浩(ソ) 58本(2006-2018)
2 秋山翔吾(西) 54本(2011-2018)
3 坂口智隆(ヤ) 53本(2003-2018)
4 福留孝介(神) 49本(1999-2018)
5 鳥谷敬(神) 48本(2004-2018)
6 田中賢介(日) 46本(2000-2018)
7 大島洋平(中) 40本(2010-2018)
8 西川遥輝(日) 40本(2012-2018)
9 鈴木大地(ロ) 36本(2012-2018)
10 角中勝也(ロ) 34本(2007-2018)

 NPBの通算ランキングからはかなり遠い数字がならんでいる。現役1位の松田宣の記録は、通算では23位だ。1988年以降、NPBの本拠地球場のサイズはMLBとほぼ同じレベルまで大きくなったが、反比例するように三塁打数は減っている。

 外野の守備力が向上したうえに、三塁コーチャーが三塁で憤死するのを阻止するために、自重させることが多くなったからだ。21世紀以降に限れば、最多三塁打は川崎宗則、松井稼頭央の65本だ。

 そんな中で有望なのは、西武の秋山翔吾。三塁打王に2度なっている。1064試合で54三塁打というペースは2000試合到達時には100三塁打に近くなる可能性があるということだ。まだ30歳という若さにも期待が持てる。左打ちの外野手という点でも有望だ。

 昨年、三塁打王争いに新星が登場した。ソフトバンクの上林誠知が史上4位タイの14三塁打を記録。14本以上の三塁打を打ったのは、1953年の阪急、レインズ(16三塁打)以来55年ぶりだった。上林の通算三塁打はまだ20本に過ぎないが、23歳の若さだけに今後「三塁打のスペシャリスト」に成長する可能性もある。彼も左打ちの外野手だ。

 MLBでは「野球のプレーで最もスリリングなのは三塁打」という言葉がある。来季は、どんな三塁打記録が生まれるだろうか?(広尾晃 / Koh Hiroo)