MHPS長崎工場 遠隔監視センター開設

 三菱日立パワーシステムズ(MHPS、横浜市)はこのほど、長崎市飽の浦町の長崎工場本館内に遠隔監視センター(RMC)を開設した。同社の遠隔監視拠点は高砂工場(兵庫県高砂市)、米国とフィリピンの工場に次いで4カ所目。顧客の発電設備の運転・保守をサポートする。
 国内では既存の高砂RMCがガスタービン発電を支援対象とする。長崎RMCはそれ以外の、蒸気を使った汽力発電をはじめ、石炭ガス化複合発電(IGCC)、ガスタービン複合サイクル発電(GTCC)、地熱発電などを担う。
 具体的には、運転状況のリアルタイム監視や異常の予兆検知、試運転支援などを行う。MHPS長崎サービス部AS計画グループ長の桐原雄一さんは「長崎工場本館には汽力発電のエンジニアが多数勤務しており、迅速かつ手厚く対応できる」と利点を挙げる。
 長崎RMCは監視室、試運転支援室、会議室、プレゼンテーションルームの4室で構成。このうち監視室には画面が多数並び、複数の発電設備を同時にモニタリングできる。同社は、遠隔監視を含め、情報通信技術(ICT)を活用したデジタルソリューション(解決)サービス「MHPS-TOMONI」を顧客に提案。発電設備の運用最適化を追求し、顧客の収益力向上や電力の安定供給に寄与するとしている。

画面が多数並ぶ遠隔監視センター=長崎市、MHPS長崎工場

© 株式会社長崎新聞社