ヘイト投稿「名誉毀損」で男ら罰金 被害男性「やっとか」、悔しさ語る

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 【宮古島】マリンレジャー業や建設設備業を営む石垣市の男性(35)はインターネットの掲示板上で約3年にわたり、実名をさらされた上で、在日韓国人である出自やいわれのないうわさによる誹謗(ひぼう)中傷を受け続けてきた。「やっとか」。仕事で訪れていた宮古島市で取材に応じた男性は6日、書き込みをしていた石垣市内の男2人に罰金が命じられたことに、複雑な表情を浮かべ、そうつぶやいた。

 男性が被害に気付いたのは2015年の冬。マリンレジャーの客に教えてもらったのがきっかけだった。同年12月には八重山署に相談した。だが、16年2月の被害届受理後もネット上での中傷はやまなかった。複数の掲示板に罵詈(ばり)雑言が書き込まれ、その影響で取引先との関係も悪化し、マリンレジャーでの事業売り上げは激減した。

 一緒に働く弟も実名をさらされて“標的”となり、当時の恋人は鬱(うつ)状態となって島を離れた。自身も鬱病と診断され、じんましんや脱毛症に悩まされた。「何度も心が折れそうになったが、負けてたまるかという思いで歯を食いしばってきた」

 略式起訴された男2人のうち1人は知人で、マリンレジャーの同業者。客の取り合いがきっかけだったと語る。「沖縄の海に魅入られ、マリンレジャーで客に夢を与えるような仕事をしているのに、こんなことが起きて残念だ」と声を落とす。失われた3年の月日。「これから民事訴訟があると思うが、金額にはできない苦しみを3年間受け続けてきた」と悔しさをあらわにする。

 在日韓国人であることを理由にしたヘイトスピーチも多く書き込まれた。「在日の立場として、今まで泣き寝入りしてた人に『もうそんな時代じゃない』という一つの形を示すことができたと思う。ささやかでも、苦しんでいる在日の人の勇気づけになってほしい」と願った。