エ軍コンビがトップタイ…2019年最高の2人組は誰? MLB公式が“格付け”

エンゼルスのマイク・トラウト【写真:Getty Images】

MLBが“最高のデュオ”を予想、1位に輝いたのは…

 MLB公式は、米データサイト「ファングラフス」が発表した2019年シーズンの成績予測をもとに、MLBで最高の“デュオ”(2人組)トップ10を発表した。

 このランキングは、Wins Above Replacement(WAR)と呼ばれる、選手が打撃、守備、投球などあらゆる数字を加味して代替可能な選手に比べてどれほど勝利を生み出すかという指標に基づいてランク付けされている。異なるポジションの選手でも単純に数字の大小で比較ができる指標になっており、ここ5年間のMVPの受賞者が2014年のカーショーを除いてWARリーグ1位または2位の野手が受賞していることからも、昨今のMLBにおいてこの指標が重視されていることがわかる。

 今オフのFA市場の目玉ながらいまだに移籍先が決まっていないハーパーとマチャドは、それぞれWAR4.9(全体11位)、WAR5.1(全体8位)という予測がされているため、記事では「彼らの移籍先次第ではこのランキングが大きく変動する可能性もある」という注意書きも含まれている。

〇1位タイ フランシスコ・リンドーア&ホセ・ラミレス(インディアンス)
予測WAR 12.7

 1位タイにはインディアンスの若手内野手コンビ、リンドーアとラミレスが選ばれた。まだ24歳ながらも攻守両面で優れた活躍をみせ、ナンバー1ショートの呼び声高いリンドーアが全体3位のWAR6.7、昨季30発30盗塁と打撃面での成長が目覚ましいラミレスが4位のWAR6.0を叩き出すと予測されている。地区3連覇中のインディアンスだが、このデュオの合計WARも3シーズンで毎年トップ5に入っており、「比較的静かなオフを過ごすインディアンスが、来季も好成績(93勝)を残すと予測されているのは、この2人がいるのが大きい」と紹介されている。

〇1位タイ マイク・トラウト&アンドレルトン・シモンズ(エンゼルス)
予測WAR 12.7

 同率で首位となったのは大谷翔平の所属するエンゼルスのデュオ、トラウトとシモンズだ。「27歳のシーズンを迎えることになるトラウトは、(ルーキーイヤーを除く7シーズンで)ア・リーグMVP投票の1位もしくは2位を既に6度記録」しており、予測WARも全体1位の8.7となっている。ゴールドグラブ賞4度受賞と、守備の名手として知られるシモンズは打撃面での貢献が乏しいイメージだが、「ここ2年は平均以上の打撃力」を発揮していると分析されており、WAR4.0という予測をされている。

昨季ワールドシリーズ制覇のレッドソックス“コンビ”は3位に

〇3位 ムーキー・ベッツ&ザンダー・ボガーツ(レッドソックス)
予測WAR 11.5

 昨季のワールドシリーズ覇者のレッドソックスのデュオが3位にランクイン。MVPを受賞したベッツは、昨季より成績を落としながらもトラウトに次ぐWAR7.3という予測。「JD.マルティネス(予測WAR3.6)の近年の成績を考慮すると、彼がベッツの相棒になることを期待する者もいるかもしれないし、それは理にかなっている」と、三冠王級の成績を残したマルティネスも相棒の“候補者”のなり得るとしながら、「マルティネスよりも彼は5歳若く、守備力も優秀で、2018年には打撃でもブレークした」と評価。ボガーツが、WAR4.2でベッツに続いた。

4位以降は以下の通り

4位:コーリー・シーガー(5.7)&ジャスティン・ターナー(4.6)(ドジャース)

5位:アレックス・ブレグマン(5.5)&ホセ・アルトゥーベ(4.6)(アストロズ)

6位:クリス・ブライアント(5.7)&アンソニー・リゾ(4.3)(カブス)

7位:アンソニー・レンドン(5.1)&トレイ・ターナー(4.6)(ナショナルズ)

8位:アーロン・ジャッジ(4.7)&ジャンカルロ・スタントン(4.4)(ヤンキース)

9位:クリスチャン・イエリッチ(5.1)&ロレンゾ・ケイン(3.8)(ブルワーズ)

10位:フレディ・フリーマン(4.3)&ジョシュ・ドナルドソン(4.1)(ブレーブス)

 約2か月後に開幕を控えたMLB。ケガや不調といった未確定要素が多いため、もちろんこの予測は予測でしかなく、“最高のデュオ”が誰になるかは現時点ではわからない。ただ、こういった数字をみたり予想したりしながらMLB観戦をするのもまた1つの楽しみ方だろう。(Full-Count編集部)

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