ベビー用品・関連サービス市場に関する調査を実施(2018年)

2017年の国内ベビー用品・関連サービス市場は前年比6.7%増の4兆19億円~保育関連サービスの拡大、インバウンド需要や子育て負担軽減ニーズの高まりによりベビー用品の需要も拡大~

©矢野経済研究所

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のベビー用品・関連サービス市場を調査し、ベビー用品、ベビー関連サービスの各分野別の市場動向、参入事業者の動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況

2017年の国内ベビー用品・関連サービス市場規模は、前年比6.7%増の4兆19億円と推計する。
出生数の減少によって厳しい市場環境にあるなか、近年、訪日外国人客の増加によるインバウンド需要によって、ベビー用品の一部では、縮小傾向から伸長に転じる分野も見られる。一方、ベビー関連サービスは、待機児童問題の解消に向けて、保育サービスの拡充が進んでいるなか、保育園・託児所市場が拡大しており、ベビー用品・関連サービス市場全体を押し上げている。

                   ベビー用品・関連サービスの市場規模推移

2.注目トピック~ベビーテック用品

ベビーテック(BabyTech)とは、baby(赤ちゃん)とTechnology(技術)を組み合わせた造語で、IT技術を活用した子育てを支援する製品やWebサービスの総称である。なお、本調査におけるベビーテック用品とは、スマートフォン(専用アプリ)と連動した商品・サービスを対象とする。
現下、日本におけるベビーテック用品の認知・普及度合いはまだまだ低いものの、欧米では既に、粉ミルクの温度管理や授乳時間管理などの授乳サポート機能付きの哺乳関連商品(哺乳瓶ホルダー等)、検温など体調管理機能付きのウェアラブル商品、異常検知・モニタリング機能付きのチャイルドシートなど、家庭用を中心にベビーテック用品の商品化が進展している。
こうした欧米の動きなどもあり、日本においても子育ての負担軽減に向けて、IT技術やモバイル機器を活用した、新しい育児スタイルが注目され始めている。
日本では既に保育施設での乳幼児の安全確保と保育士の業務負担軽減を支援する目的で、一部の保育施設で午睡チェックなどのモニタリング商品が実用化されており、最近では、ベビー用品総合大手企業がスマホアプリ連動の商品を投入している。
今後、欧米商品の流入と同時に、日本企業からも徐々に商品化が進んでいくことが想定されるが、ベビーテック用品の日本市場への浸透に向けて、安心・安全な育児支援ツールとしての環境整備や認知拡大等が重要であるものと考える。

3.将来展望

2018年の国内ベビー用品・関連サービス市場規模は前年比6.2%増の4兆2,515億円を予測する。
出生数の減少による少子化の進行によって、ベビー用品市場の多くは、長期的な漸減トレンドが予想されるが、今後もインバウンド(訪日外国人客)需要が期待される一方、子育て負担軽減をはじめ、乳幼児の安全・安心や健康な発育・成長に対する需要の高まりによって、ベビーフードやベビーキャリア(抱っこひも)、哺乳関連用品、スキンケア関連商品などでは市場が拡大するものとみる。
また、ベビー関連サービスについては、保育サービスに対する需要の高まりによって保育園・託児所市場の拡大が予測されることから、引き続きベビー用品・関連サービス市場全体を押し上げるものと考える。