オリオールズが先発補強 右腕・カーンズと1年契約へ

オリオールズはマイク・エリアスGMの就任後、初のFA契約が目前に迫っているようだ。日本時間2月8日、MLB公式サイトが得た情報によると、オリオールズはフリーエージェントの先発右腕、ネイト・カーンズと1年契約を結ぶことで合意に至ったという。MLB公式サイトのマーク・フェインサンドは、今回の契約が年俸80万ドルの1年契約で、最大20万ドルの出来高が設定されていることを伝えている。不確定要素の多かったオリオールズの先発ローテーションに、メジャー通算16勝の右腕が加わることになりそうだ。

現在31歳のカーンズは、2017年7月に受けた胸郭出口症候群の手術の影響で昨季を全休。2015年にレイズで7勝、2016年にマリナーズで6勝をマークしたが、ロイヤルズに移籍した2017年は9試合(うち8先発)で45回1/3を投げるにとどまり、2勝2敗、防御率4.17、51奪三振という成績だった。

オリオールズの先発ローテーションは、ディラン・バンディ(昨季8勝16敗)、アンドリュー・キャッシュナー(同4勝15敗)、アレックス・カッブ(同5勝15敗)で3番手までの顔ぶれは固まっているものの、4番手以降はメジャーでの実績がほとんどない若手投手が争う予定となっていた。コンディションさえ万全ならば、実力的にカーンズが4番手の筆頭候補であることは間違いない。オリオールズ投手陣の状況を考えると、フルシーズン健康に過ごすことができれば、カーンズは投手陣の中心的存在となってもおかしくない。

また、地区最下位が確実視されるチーム状況のなか、バンディ、キャッシュナー、カッブらは前半戦のパフォーマンス次第ではシーズン途中に若手有望株とのトレードで他球団へ放出される可能性もある。そうなれば、カーンズにかかる期待はさらに大きくなるだろう。なお、カーンズは今季が年俸調停2年目のシーズンにあたり、オリオールズは今季を含めて2年間、カーンズを保有することができる。故障からの完全復活を遂げることができれば、思わぬ掘り出し物となるかもしれない。

© MLB Advanced Media, LP.