争奪戦がついに決着!フィリーズが好捕手・リアルミュートを獲得

フィリーズほど今オフをワクワクして迎えたチームはないだろう。潤沢な資金と豊富なプロスペクトを有するフィリーズは、2011年以来のポストシーズン進出を果たすべく、フリーエージェント市場とトレード市場の両方において、大型補強を模索してきた。そしてついに、トレード市場での大型補強が実現した。日本時間2月8日、フィリーズは正捕手のホルヘ・アルファーロ、有望株右腕のシクスト・サンチェスを含む3選手とインターナショナル・ボーナスポール・マネー25万ドルを放出し、マーリンズからJ.T.リアルミュートを獲得したことを発表。球界有数の好捕手がフィリーズに加わった。

現在27歳のリアルミュートは、昨季マーリンズで打率.277、21本塁打、74打点、OPS.825をマークしてシルバースラッガー賞を初受賞。オールスター・ゲームにも初めて選出された。フリーエージェントとなるのは2020年シーズン終了後であり、フィリーズは今季を含めて2年間、リアルミュートを保有することができる。フィリーズのマット・クレンタックGMはリアルミュートについて「球界で最高の捕手だ」と何度も語っていた。

もちろん、リアルミュート獲得のためにフィリーズが失ったものも決して小さくない。アルファーロはまだ25歳ながらすでに正捕手格に成長しており、昨季は打率.262、10本塁打、37打点、OPS.731をマーク。強肩に対する評価も非常に高い若手捕手だった。また、サンチェスはフィリーズで最高の若手有望株と評されており、常時90マイル台中盤を計測する速球を武器にエース級の投手へ成長されることを期待されていた。もう1人、マーリンズへ移籍することになったウィル・スチュワートは21歳の左腕で、昨季はA級での20先発で防御率2.06をマークした。

マーリンズが希望していた「球団内のトップ・プロスペクト+メジャーレベルの捕手+その他の有望株」というパッケージを用意し、見事にリアルミュート獲得を実現させたフィリーズ。次なるターゲットは、フリーエージェント市場に残るブライス・ハーパーないしマニー・マチャドということになりそうだ。

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