熊本県警、2018年の虐待通告662人 過去最多、「面前DV」急増

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 熊本県警が昨年1年間に、虐待を受けた疑いがあるとして児童相談所(児相)に通告した18歳未満の子どもは、前年比35・1%(172人)増の662人で、過去最多となったことが7日、県警への取材で分かった。

 子どもの前で家族に暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」が135人増の427人と急増したことが、通告数を押し上げた。児相への通告数は2014年から年々増加傾向。昨年の通告数は、14年(181人)の約3・7倍に上っている。

 通告の内訳は、「面前DV」を含む「心理的虐待」が150人増の480人で最多。次いで「身体的虐待」が13人増の125人、育児放棄(ネグレクト)などの「怠慢・拒否」が11人増の53人、「性的虐待」が2人減の4人だった。

 暴行や傷害、強制わいせつなどの疑いで、事件として摘発したのは20件、被害児童は20人に上った。

 県警少年課は「過去最多の通告数は、面前DVなど心理的虐待の急増が大きな要因。児童への直接的な暴力でなくても、家族への暴力は児童虐待に当たる。関係機関と連携して対処したい」としている。

 DVの相談は、前年比55件増の812件。ストーカー相談も429件と74件増えた。

 一方、昨年1年間の県内の刑法犯認知件数は、前年比1356件減の6932件で、2004年から15年連続して減少している。検挙率は53・1%と前年から4・2ポイント上昇した。万引や自転車盗などの窃盗犯が前年より約1千件も大幅減少。殺人や強制性交などの凶悪犯は4件減の50件で、うち強盗が7件増の15件だった。振り込め詐欺被害は計74件、1億1566万円で、件数、被害額ともに半減した。(丸山宗一郎)

(2019年2月8日付 熊本日日新聞朝刊掲載)