針に感謝、心を込めて 熊本県伝統工芸館で「針供養」

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古い縫い針などを豆腐に刺してねぎらう和服姿の女性たち=熊本市中央区

 折れたり曲がったりした古い針に感謝する「針供養」が8日、熊本市中央区千葉城町の県伝統工芸館で開かれた。裁縫を学ぶ女性や和裁士ら約40人が、古い針を軟らかい豆腐に1本ずつ刺して労をねぎらった。

 江戸時代から続く伝統行事。農作業や針仕事を始める「事始め」の日に合わせ、日本和裁士会県支部(品川正三支部長)が催した。

 山崎菅原神社(中央区)の田邉正広宮司(45)が古い縫い針やまち針を供養し、参加者の技術上達も祈願した。

 和裁教室に通う菊陽町の主婦、深水登代美さん(62)は「針は大事な道具だけど、腕が足りないとすぐに曲げてしまう。『真っすぐ縫える技術が早く身に付きますように』と祈りました」と話した。

 県内の塗装やフラワー装飾などの団体も参加し、仕事道具のはけやハサミなどを納めて供養した。(猿渡将樹)