マラソン選手か!サッカー界が誇る無類の“走力自慢”

冬といえば、駅伝やマラソンなど長距離ランナーが注目を浴びる季節だ。さらに2019年は「マラソンの父」金栗四三が大河ドラマの主人公という年でもある。

そこで今回は、CL・ELの決勝トーナメントが始まる2月の過密日程でも走り回ってくれるであろう、ビッグクラブの誇る走力自慢の5選手をピックアップしたので紹介したい。

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※データは1月28日現在

マルセロ・ブロゾヴィッチ(インテル)

現在、欧州サッカー界において「最も走っている選手」がブロゾヴィッチだ。

昨年のロシアW杯では、120分を戦った準決勝のクロアチア対イングランド戦で16.399kmという驚異的な走行距離を記録してその運動量がクローズアップされることとなった。

今シーズンのインテルでも1試合平均12km台という走行距離を記録しており、セリエAでもCLでも走行距離で全選手中トップの数字を残しているのだ。

インテルでは既に5シーズン目を迎えているが、選手の入れ替わりが激しいチームにおいて、走力とテクニックでいつでもチームメイトの助けになれるブロゾヴィッチの存在は非常に大きいと言えるだろう。

ヨシュア・キミッヒ(バイエルン)

デビュー当初はMFだったキミッヒだが、走力を買われバイエルンで右サイドバックとして定着すると、今ではこのポジションの第一人者と呼ばれるまでに評価を高めた。

今シーズン、ブンデスリーガでもCLでも全選手中2位の走行距離をマークしていることがその能力を存分に発揮している証明となっている。

さらにブンデスリーガではアシストランキングでトップとなる9アシストを記録しており、その走りが攻守両面で重要な役割を果たしているのだ。

ドイツ代表はロシアW杯以降不振が続いているが、こちらでは本来のポジションである中盤での起用も再び見られるようになった。2019年はユーティリティプレイヤーとしても再び注目したい。

ルーカス・バスケス(レアル・マドリー)

サイドアタッカーとしてスペースに走り、守備でハードワークを繰り返し、さらにDFラインの緊急時には右サイドバックも務めるなどスター軍団の中でサイドのスペシャリストとしての地位を確保している。

CLグループステージでは4試合の出場だったが、328分という限られた出場時間の中でも1試合平均11km台の走行距離を記録。国内リーグでは交代出場の機会も多いが、彼の走りは後半の時間帯で疲れたチームに活力をもたらす存在となっている。

マドリーといえばいつの時代でも注目を集めるのはワールドクラスのスーパースターだが、バスケスのような走れる「名脇役」がいることで主役のスター達を引き立たせる効果も生まれてくるのだ。

ネマニャ・マティッチ(マンチェスター・ユナイテッド)

一般的に、体格の大きなアスリートはスタミナの消費も比例して多くなる。

サッカーにおいては走力が要求されるボランチやサイドバックといった役割には不向きと思われがちだが、マティッチはそんな定説を覆すことができる選手と言えるだろう。

194cmの長身でありながら、5試合に出場したCLグループステージでの1試合平均の走行距離が11.5kmと、チーム内で最も走れる選手というデータも存在している。

公式戦8連勝中と完全復活を遂げた現在のユナイテッドでもスールシャール監督就任以降のリーグ戦では全試合でスタメン出場を続け、さらに直近の公式戦6試合いずれもフル出場と、新体制の中でその運動量が欠かせないパーツとなっている。

ドゥシャン・タディッチ(アヤックス)

セルビア代表で10番を背負ってロシアW杯を戦ったレフティーは、今シーズン加入した名門アヤックスでも10番にふさわしい活躍を見せている。

バルカン半島で10番といえば、かつてのストイコヴィッチやミラン時代のサヴィチェヴィッチに代表されるように「自由奔放なファンタジスタ」というイメージを持たれがちだが、タディッチは運動量も要求される現代サッカーに適応した10番像を確立させようとしている。

エールディヴィジではチーム内得点王となる12ゴールをあげ、CLでは6試合に出場し全選手中4位となる走行距離を記録するなど、テクニックだけでなくハードワークでもチームに貢献するパフォーマンスを披露しているのだ。

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