「突然の要請困る」「しっかり説明を」 レオパレス施工不良で 引っ越し難民に不安

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 賃貸アパート大手のレオパレス21で発覚した施工不良問題を受け、転居要請が始まった物件タイプで暮らす群馬県内の入居者からは8日、「引っ越すことになるのは困る」「しっかり説明して」などと戸惑いの声が上がった。トラック業界の人手不足で希望時期に転居できない「引っ越し難民」問題に巻き込まれる恐れもあり、気をもんでいる。

 同社が転居を促す物件タイプ「ゴールドレジデンス」は県内に48棟ある。うち28棟で天井に防火上の不備があるとして、優先的に転居の要請を始めた。

 「突然引っ越すことになったら困るので、少しずつ片付けようと思っている」。同じタイプの物件に住む太田市の男性会社員(30)は、諦め半分の表情で話した。半年ほど前に同社から施工不良を知らせる通知が届いたものの、今回の問題発覚を受けた新たな連絡はないという。「ニュースを見て様子を見守るしかない」と困り果てていた。

 前橋市内の物件に入居するベトナム出身の専門学校生の男性(23)は「引っ越すことになっても外国人の場合、転居先を見つけるのが大変。今後のことをしっかり説明してほしい」と求めた。高崎市内に住む中国出身の女性会社員(30)も「突然要請されても困る。会社から近く、気に入っているのに」と不安そうに話した。

 年度末を控えたこの時季は、転勤や就職・進学などで転居する人が多く、近年は「引っ越し難民」の問題が取りざたされている。転居要請の時期と重なれば、入居者の負担が増す恐れがある。9年住むという館林市の男性会社員(38)は「簡単に引っ越しができないだろうし、面倒なことになる。荷物も多く、住み慣れた場所なので、できれば引っ越したくない」と本音を漏らす。

 同社の別のタイプの入居者も、今回の問題に不信感を募らせる。桐生市の女性会社員(27)は、不良が建築基準法に違反する疑いがあることに触れ、「万が一の際に不安がある。人の命や財産に関わる部分をおろそかにしているのではないか」と憤った。

 同社の物件を扱う県内の不動産関係者は、問題の影響を見極めつつ、「お客さまに不利益がないよう情報を集めたい」とした。