博多華丸・酒井美紀らめんたいぴりりファミリーが博多座に帰ってきた!

3月30日から4月21日まで福岡・博多座で上演される「めんたいぴりり~博多座版~未来永劫編」。その出演陣が2月3日、節分の日にちなんだイベントに登場し、取材会を開催した。

博多土産の定番・辛子めんたいこの誕生を描いた「めんたいぴりり」という作品は2013年と15年にTNCテレビ西日本でドラマ化され、15年には「めんたいぴりり~博多座版~」として舞台化。今年1月には「映画 めんたいぴりり」も公開された。今回の「未来永劫編」は昭和に生まれた辛子めんたいこが平成を経て次の時代に引き継がれていく意味を持ち、新作としてのエピソードが描かれる。さらに9月には東京・明治座での公演も決定している注目作だ。

一行はまず福岡市博多区の櫛田神社「豆まき神事」に登場。“明太子を作った男”海野俊之を演じる博多華丸とその妻・千代子役の酒井美紀のほか、店の従業員「ふくのやファミリー」のパラシュート部隊・斉藤優、瀬口寛之、福場俊策、井上佳子、酒匂美代子も加わり、ステージから威勢よく豆を巻いた。華丸は曇り空を見て「お天気の方もぎりぎり持つのか、タイトルが“もつ鍋ぴりぴり”なだけに。全員に豆が行き届くように1月末から豆まきのキャンプインをしております」と会場を沸かせ、酒井も「博多に戻ってこられてうれしいです」と笑顔であいさつ。さらに斉藤の登場には集まった大勢の人たちから「おぉーっ!」と歓声が上がり、それに応えるように「博多座役者の斉藤です。今回ゴリけんはこのスタメンから落ちました」と盟友の名前を出しファンを喜ばせた。

その後は華丸ら7人が博多座グランドビジョン前で節分イベントに臨んだ。「めんたいぴりり」の旗を持って集まった人たちの前で見どころなどをPR。華丸が「今回は豆がないにも関わらず、こんなに集まっていただいて(笑いが起きる)。非常に感激しております」とあいさつをすると、斉藤も「今回の作品が過去最高と言われています。まだ台本はできていませんが」と笑いを誘った。また、チームワークの良さの秘訣(ひけつ)を聞かれた斉藤は「大将を男にするということで、われわれも一致団結して、昨日も遅くまで飲んでいます!」と明かした。見どころを聞かれ返答に窮した瀬口、福場を華丸・斉藤がフォローする場面も。一方の女性陣。東京出身の井上が、福岡の酒匂にいろいろ連れて行ってもらっているそう。その例として「呼子のイカ」を挙げると、男性陣から「それ(福岡を)出ています!」「佐賀ですから!」と突っ込みが。見どころの一つについて華丸は「前回はセットがすごくて、(共演した)紺野美沙子さんが正座して『ずっと見ていられる』と舞台を見ていた。今回もご期待して下さい」と語った。また、映像出演とされながらも前回は初日に舞台に立ったスケトウダラの妖精役の相方・博多大吉について生での登場があるのか聞かれると「どうなんですかねえ。僕も本当に知らないので」とコメント。斉藤は「もう毎回来るしかないですね」と話したが、果たして生出演があるのかどうか。イベントの最後には、作品中では辛子めんたいこの店「ふくのや」として描かれる、ふくやが特別に作った、めんたいこがたっぷり入った「明太恵方巻き」を2019年の恵方「東北東やや東」に向けて頬張った。

その後は博多座内に移動し、華丸と酒井による記者取材会が開催された。はじめに華丸が「毎回ひしひしと期待を感じてしまってプレッシャーではあるのですが、それを乗り越えるものにしたいです」と語ると、酒井が「前回、博多弁に苦労し、皆さんに助けていただきました。めんたいぴりりの世界観に早く入っていけるように頑張ります」と続いた。過去の博多座出演の際は、酒を控えたり、ダイエットをしたりと、舞台に対してストイックな姿勢で臨んだという華丸は、今回明治座での公演が決定したことについて「明治座はすごいことなんですけど、博多の人間なので『(福岡のイベントホール)サンパレス』みたいなものかなと(笑いが起きる)。ことの大きさについてはいい意味で鈍感なので、あまりプレッシャーには感じないのですが、福岡でやるということに対しては福岡のお客さんもどんどん目が肥えていっていますし、平成最後のということもあり、思い切ってやろうという気持ちでいます」と語った。

今回は小松政夫、大空ゆうひ、相島一之、川原和久、藤吉久美子、FUJIWARA・原西孝幸、ペナルティ・ワッキーといった新たなメンバーが加わる(原西とワッキーはWキャスト)。小松は福岡市、川原は北九州市、藤吉は久留米市出身だ。小松について華丸は「山笠でもお世話になっています。中洲流四丁目の先輩で、プレッシャーを感じています」と明かした。

夫婦役として互いに認め合う発言もあり、酒井が自分の役を「強くて優しいお母ちゃん。夫が懐は大きいのですが、ちょっとはみ出しそうになると軌道修正していく。そういう女性の大きさを舞台で表現できたら」と語ったように、めんたいこに情熱を注いだ夫婦の、より強い絆が見られるだろう。

会見の最後には酒井が「今回、同じめんたいぴりりでも新作です。人の良さだったり、貧しいながらも協同しながら暮らしていったりする部分で、現代に忘れがちなこともたくさんある作品になっています」と強調。それを聞いた華丸も「映画とは違う楽しみ方もできる。結構内容も詰まっていて見どころが粒ぞろい。薄皮をぷちっと、ばっと出てくるような、そういうシーンをたくさん作りたいと思っています」と彼らしいコメントで締めくくった。

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