【平成の長崎】長崎国体開幕 選手団 力強く行進 平成26(2014)年

 第69回国民体育大会「長崎がんばらんば国体」の総合開会式は10月12日、諫早市の県立総合運動公園陸上競技場で行われ、22日まで11日間にわたる熱戦が幕を開けた。台風19号の接近で強い風が吹き、時折雨も降ったが、式典は滞りなく進行。予定通りに終了した。天皇、皇后両陛下は式典を観覧後、台風の影響で予定を1日早め、特別機で帰京された。
 本県で国体が開かれるのは、1969年以来、45年ぶり2度目。総合開会式には、3613人の各都道府県選手団のほか、観客ら計3万1223人が参加した。式典前演技で長崎の魅力や未来への希望を全国に発信した後、午後2時4分に式典の開式通告。カリヨン(鐘)の音を合図に、47都道府県の選手団が南から北の順に入場行進した。
 相撲成年の松永六十四選手(猶興館高教)が旗手を務めた本県選手団(団長・中村法道知事)475人は、最後の47番目に登場。「N」マークが描かれた小旗を振りながら、堂々の行進を披露した。
 選手団整列後、大会会長の張富士夫・日本体育協会会長が「各都道府県選手団の活躍が、ふるさとの方々をはじめ、全国各地に勇気と元気を与えることを願っております」とあいさつ。下村博文・文部科学相が「現在、台風の影響はありません。奇跡です」と語りかけると、会場中から大きな拍手がわき起こった。
 続いて、県内21市町で採火された炬火(きょか)を、ソフトボール少年男子の先村翼(大村工高)、山岳少年女子の原田朝美(大村高)の両選手が炬火台に点火。最後にバスケットボール成年女子の小磯典子(長崎女高職)、ラグビー少年の前田土芽(どが)(海星高)の両選手が「郷土の代表として爽やかに、力の限り競技する」と宣誓した。
 競技は13日からスタートするが、台風19号の接近に伴い、セーリング、レスリングなど8競技が中止を決定(12日23時現在)。14日以降に日程や内容を変更して実施される。
(平成26年10月13日付長崎新聞より)
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【平成の長崎】は長崎県内の平成30年間を写真で振り返る特別企画です。

大歓声の中、力強く入場行進する本県選手団=県立総合運動公園陸上競技場
観客らの声援に手を振って応えられる天皇、皇后両陛下=県立総合運動公園陸上競技場

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