【平成の長崎】長崎がんばらんば国体第4日 体操 成年男子団体2位 内村 唯一の90点台でけん引 平成26(2014)年

 ロンドン五輪金メダリストの内村航(コナミ)が地元で魅せた。6種目の合計得点は、出場した13チーム65人中、唯一の90点台で他を圧倒。体操成年男子を2位入賞に導いた。
 5連覇を達成した世界選手権(南寧=中国)の閉幕から3日後に迎えた本番。連戦の疲れは残っていたが「国際大会も全国大会も関東ばかり。地元で演技ができる機会はなかなかない」と出場への思いは揺るがなかった。地元への感謝の気持ちを込めた美しい体操で、会場を沸かせた。
 世界王者と一緒に団体戦に臨む夢舞台に、他の選手たちも燃えた。跳馬は全日本学生選手権種目別王者の鈴田(福岡大)がリ・セグァンを決め、この種目トップの15.800点をマーク。昨夏の全国高校総体(インターハイ)種目別あん馬で3位の冨岡(九共大)、ベテラン桑原(大村工高職)、宮原(諫早特別支援職)も要所で得点を伸ばした。
 優勝まであと0.350点差と悔しさも残ったが、内村和久監督(スポーツクラブ内村)は「チーム一丸となり、決めるところでしっかり決めてくれた。お世話になった方々へ恩返しができたのでは」と納得の表情。体操の魅力をあらためて教えてくれた選手たちに、会場から惜しみない拍手が送られた。
(平成26年10月16日付長崎新聞より)
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【体操成年男子決勝】長崎を2位に導いた内村航(コナミ)の跳馬=長崎市、県立総合体育館

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