島原4年ぶりV 九州高校選抜剣道 女子団体

 剣道の第35回九州高校選抜大会最終日は10日、大分県別府市のべっぷアリーナで男女の団体(男子7、女子5人制)予選リーグ残り試合と決勝トーナメント、個人の準々決勝から決勝までが行われ、長崎県勢は女子団体の島原が4年ぶり5度目の優勝を飾った。峯松加奈(島原)は女子個人も制して2冠を達成した。

 予選リーグを3戦全勝で通過した島原は、準々決勝、準決勝をいずれも2-0で勝ち上がると、八代白百合(熊本)との決勝も2-0で快勝した。

 男子団体の西陵と佐世保北も8強入りしたが、準々決勝で敗れた。女子個人の松下明奈(西陵)は準々決勝で峯松に敗れて5位だった。

 男子の大島侑之助(佐世保北)と橋本和馬(西陵)、女子の岩本瑚々(島原)の長崎県勢3人が大会優秀選手に選ばれた。

 ■全6試合 1本も許さず

 団体の予選リーグから決勝まで全6試合、1本も奪われずに頂点へ駆け上がった。ハイレベルな九州で女子の島原が4年ぶりに王座を奪回。福田監督は「一つ一つを丁寧にできていた。生活面から見直して、一人一人が課題を持って取り組んだ稽古の成果が出た」と声を弾ませた。

 決勝トーナメントは3試合とも2-0で勝ち進んだ。準々決勝は先鋒峯松が胴で1本勝ちして流れをつくり、大将岩本が面2本で締めくくった。準決勝は0-0から副将山口が面を決めると、再び岩本が面2本。決勝は峯松、中堅林が面を1本ずつ決め、最後までリードを守った。

 峯松は個人との2冠も達成。1月の全国選抜大会県予選後、課題に挙げていた「技を増やす」練習に励み、その結果「攻め方の幅が広がった」(福田監督)。個人の準々決勝は小手、準決勝は面、決勝は胴で勝ち星を挙げた。

 3月の全国選抜大会を2連覇中の中村学園女(福岡)、4度制している八代白百合(熊本)を退けての団体優勝。男女を通じて初の選抜優勝を狙う島原にとっては、大きな価値のある大会になった。悲願の春の日本一へ。福田監督は「いい弾みになった。モチベーションもさらに上がる。楽しみ」と十分な手応えをつかんでいた。

【女子団体決勝、八代白百合-島原】4年ぶりの優勝に貢献して優秀選手に選ばれた島原の大将岩本(右)=べっぷアリーナ

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