熊本県内の市町村工事、落札率97% 復旧・復興押し上げ

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 2017年度に熊本県内の市町村が発注した公共工事の平均落札率が97・0%だったことが10日、分かった。熊本地震前の15年度は95・2%。ピークを迎えた復旧・復興工事が落札率を押し上げた格好だが、東日本大震災以降の被災3県の市町村平均と比べて高く、全国の都道府県で最も高かった17年度の熊本県発注工事の平均落札率96・8%も上回った。

 国土交通省が公表した入札契約適正化法に基づく調査を基に、熊本日日新聞が調べた。

 一般競争入札と指名競争入札を合わせた落札率が、県内市町村でトップだったのは山都町の99・5%。産山村と高森町が99・4%で続き、4町村で99%を超えた。最も低かった天草市は93・0%。

 落札率の高止まりについて、山都町総務課は「他の市町村と比べ農地災害など工事件数が多く、いまだに(業者が決まらない)不調・不落が改善されない状況だ。工事を進める必要があり、予定価格を事前に公表している以上、高い落札率も仕方ない」。産山村総務課は「資機材の高騰や人手不足が影響したようだ。18年度は落札率も落ち着いてきており、今後下がっていくはずだ」とする。

 一方、東日本大震災で被災した東北3県の震災後の市町村平均は岩手で93・3~95・5%、宮城で91・7~93・4%、福島で94・6~95・8%。いずれも熊本県内の市町村よりも低かった。

 県立大の澤田道夫准教授(地方自治)は「現在の高止まり状態より、“復興特需”がなくなった後の建設業界をどうするかが問題だ。技術力の面など適切な競争を促しながらどういった入札制度が望ましいか、今のうちから考えておく必要がある」と指摘した。(太路秀紀)

(2019年2月11日付 熊本日日新聞朝刊掲載)