“モウリーニョ2世”は本当に優秀か? 14戦9敗で注目の青年監督大ピンチ

エヴァートンを指揮するマルコ・シウバ photo/Getty Images

新たなジョゼ・モウリーニョになるのではないか。そう注目されてきたのがエヴァートンを指揮する41歳のポルトガル人指揮官マルコ・シウバだ。これまで母国ポルトガルのスポルティング・リスボン、ギリシャのオリンピアコスでタイトルを獲得してきた実績があり、2017年1月にはモウリーニョを含め名将が集まるプレミアリーグへとやってきた。

マルコ・シウバが最初に指揮したのは下位に沈むハル・シティで、ミッションは残留へ導くことだった。ハルは当時最下位で、マルコ・シウバが就任した時点で僅か3勝だった。そこからマルコ・シウバは手腕を発揮し、6勝を挙げてみせた。結果的にハルは降格したが、マルコ・シウバは自身の評価を高めることに成功した。

ただし、そんなモウリーニョ2世が今窮地に立たされている。マルコ・シウバはワトフォードでの指揮を経てエヴァートンへやってきたわけだが、エヴァートンで思うような結果が出ていないのだ。特にここ最近の成績はあまりにも印象が悪い。

12月に入ってからのエヴァートンの成績は14試合を戦って3勝2分9敗だ。順位は9位とそこまで悪いわけではないが、直近は3連敗するなど大苦戦している。この成績に米『ESPN』も厳しい視線を向けており、モウリーニョ2世の手腕を疑問視しているのだ。

ハルでは評価を高めたものの、結局チームは降格した。ワトフォードでも期待された成績は残せず解任となり、まだプレミアリーグで目立った結果を残せていないと捉えられているのだ。トップ6との戦力差を考えると7位に入ればエヴァートンのシーズンは成功と言っていい。ところが今は昇格組のウォルバーハンプトンが7位、マルコ・シウバが結果を残せなかったワトフォードが8位に食い込んでいる。

また同メディアはエヴァートンの補強が相変わらずヒットしていないことにも触れている。昨季もウェイン・ルーニーやデイヴィ・クラーセン、ギルフィ・シグルズソンら実力者を加えたことからトップ6に割って入れるとまで言われたが、ルーニーもクラーセンもヒットせず退団。

昨夏もバルセロナからコロンビア代表DFジェリー・ミナ、ポルトガル代表MFアンドレ・ゴメス、ワトフォードからブラジル代表FWリシャルリソン、シャフタール・ドネツクからMFベルナルジなど即戦力候補を加えているが、それが成績に繋がっていない。

このままエヴァートンを立て直すことができなければ、マルコ・シウバの評価は確実に落ちる。今の状態はピンチと言えるが、ここから7位入りのミッションを達成できるだろうか。

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