カイラー・マレーがNFLでQBとしてのキャリア追求を宣言

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フィールドに描かれたNFLのロゴマーク【Al Messerschmidt via AP】

カイラー・マレーが2つあった選択肢から選んだのはフットボールだった。

2つの競技におけるスター選手が現地11日(月)、『Twitter(ツイッター)』を通じてNFLでクオーターバック(QB)としてのキャリアを追求する旨を伝えた。

ツイッターに投稿されたマレーの写真にはこのように記されていた。

「先に進もう。自分はNFLでクオーターバックとなるために自分の人生を捧げることを固く、そして、強く決心した。自分の人生を通じてフットボールは自分の大好きなものであり、情熱でもあった。QBをプレーするためにここまで育ってきたし、最高のQBになり、NFLのチャンピオンシップで勝つために100%の自分を捧げることを楽しみにしている。自分は来たるNFLでのワークアウトやインタビューに向け、広範囲のトレーニングプログラムを開始している。NFLの意思決定機関に対し、自分がこのドラフトにおいてフランチャイズQBになれる存在だということを証明するための機会を心待ちにしている」

ベースボール界とフットボール界の両方でスター選手とされるマレーはMLBのオークランド・アスレチックスから2018年ドラフトの全体9位で指名されていた。それでも、オクラホマ大学での最終シーズンにフットボールをプレーすることを許可されていたマレーはQBとして先発出場を続けた結果、ハイズマントロフィーを受賞し、将来設計を改めて見つめなおすこととなった。

一晩で決まるようなものではなく、この決断に至るまでにはかなりの時間が要された。マレーの将来に関する議題はカレッジが終わりに近づくにつれて増えてくるだろう。11日の宣言までは、メディアもマレーを正式に“クオーターバック”と言うことにためらいを感じていたが、今や正式なQBだ。先週、フットボールとベースボールのどちらをプレーするかの選択はいつ頃になるかと問われたマレーは“もうじき”とだけ明かしていた。

アスレチックスとの433万ドル(約4億8,000万円)の契約からは身を引くことを決断したマレーだが、チームはマレーを2月下旬から始まるスプリングトレーニングにも招待していた。『ESPN』によると、マレーは去年アスレチックスから受け取ったサインボーナス150万ドル(1億6,500万円)のうち129万ドル(約1億4,000万円)を返金し、契約上残っている316万ドル(3億5,000万円)の受け取り権利は失うこととなる。

ドラフト時のマレーの評価はどこを見るかによって分かれる。『NFL.com』のジル・ブラントはワシントン・レッドスキンズ、ニューヨーク・ジャイアンツ、ニューオーリンズ・セインツの3チームを、身長約178cm、体重約88kgのQBが最もフィットしやすいチームとして挙げている。

ベースボールとフットボールでのキャリアを通した稼ぎを見れば、伝統的にサラリーキャップがないことや、キャリアが長いこともあってベースボールの方が支払い額は大きくなる。それでも、高騰を続けるQBのサラリーや選手の安全を守るルール導入の実行などを考慮すると、さほど大きな違いはなくなってきているとも言えるだろう。

全体1位で指名された場合を考えてみると、マレーはアスレチックスとの契約よりも多額を手に入れることが可能なはずだ。去年の全体1位であるベイカー・メイフィールドは3,260万ドル(約36億円)を全額保証で受け取っている。もし仮にジャイアンツが持つ全体6番目での指名となった場合、インディアナポリス・コルツが昨年のドラフトで指名したガード(G)クエントン・ネルソンの全額保証付き4年2,380万ドル(約2億6,000万円)クラスの契約額となるだろう。

このマレーの判断が賢明であったかどうかは少なくとも数年後に分かるだろうが、歴史的には今年中にそれが証明されることも否定はできない。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のアンドリュー・シシリアーノはツイッターで「“NFLResearch(NFLリサーチ)”によると、カイラー・マレーは史上初めてMLBとNFL両方のドラフトで1巡目に指名されるアスリートとなる可能性があるようだ」と記している。

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