<われら平成元年組>(6)東北学院大教養学部/新時代創る若い力育成

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教養学部が入る東北学院大泉キャンパス。1988年に整備された=仙台市泉区

 31年にわたった「平成」が間もなく幕を下ろす。この間、社会は大きな変革を遂げ、5月には新たな元号を迎える。1989(平成元)年という節目に誕生し、時代の荒波を乗り越えてきた仙台圏の施設、団体などにスポットを当て、それぞれの歩みを振り返る。

 自然に囲まれた坂の上の学びやに、学生らの活気があふれる。1989(平成元)年に誕生した東北学院大教養学部。1~4年の学生約1800人が学問分野の垣根を越え、知識を深めている。

 拠点は仙台市泉区の泉キャンパス(約27.6ヘクタール)。大学創立100周年を記念して88年に整備された。学部には人間科学、言語文化、情報科学、地域構想の4学科があり、卒業生は既に約8300人を数える。

 泉キャンパスの整備は、18歳人口と進学率が急上昇した時期と重なる。国はキャンパスの郊外移転を推進、大学の設置基準も緩和した。地方に大学が増え、それぞれの方向性が問われた時代だった。

 元学部長の佐々木俊三名誉教授(71)は「総合的な教養を積む学部を持つことで、特色ある教育の実現を目指した」と明かす。

 学部は2023年度、若林区の市立病院跡地に新設する五橋キャンパスに拠点を移す。学院大総務部の二階堂哲次長(65)は「地域と共に過ごした思い出もある。寂しさはあるが、新たな展開を希望を持って迎えたい」と話す。

 東日本大震災時、学院大はボランティアの受け入れ窓口も担った。地域との結び付きを強め、社会的責任を果たすことは今や大学の使命の一つとなっている。

 学部の理念は「現場に出て地域と向き合い、再構想できる人材を育てる」。新時代を支え、創造する。若い力を送り出す取り組みは、これからも続く。(報道部・松本果奈)

[メモ]東北学院大には教養のほか文、経営など5学部がある。2018年5月現在の学生数は1万1239人。仙台圏では東北福祉大が06年に健康科学部、08年に総合マネジメント学部、東北医科薬科大は16年に医学部を設置した。宮城大は1997年の開学時から看護、事業構想学部を置いている。