吉田尚記 - 吉田尚記が新たにスタートさせるイベント『渋谷LOFT9アイドル倶楽部』

もともとは初代東京パフォーマンスドールの追っかけ

──よっぴーさんのTwitterで固定ツイートになっている自己紹介を見たんですが、見てもさっぱりわからなくて(笑)。

吉田:そうでしょうねぇ〜。

──よっぴーさんの「アイドルが好き」についてお聞きしたいなと。

吉田:もともとは初代東京パフォーマンスドールの追っかけなんですよ。TPDは、当時出演していたTVKの『CYBER MEME』って番組が高校のマンガ研究会にたむろってたメンバーの中でブレイクしてて、そこからですねー。その時代はアイドルが全然いなかったんですが、その時すでに「アイドルの楽しみ方」の原型はあったと思います。アイドルの面白いところはお客さん側が面白さを見つけるところじゃないですか。もうTPDのときにすでに、どう面白がるか、ファン自体がどう面白いことを見つけるかっていう見方があって、そこに自分もいたんですよ。モーニング娘。の現場に行ったときに、「この現場の感じ見たことあるな」と思いました。

──その頃からいろいろなアイドルさんを見てたんですか?

吉田:ハロプロはそんなに追っかけてはないですが、普通の人よりは全然好きです! どんなことが起きているか、ということは把握してました。今年で仕事を始めて20年目なんですが、ハロプロの現場に行き始めたころって、もうアナウンサーとして仕事をしていたんですね。20年前ってアイドルファンから司会業にたどり着いた人間って全然いなくて、“ファンが何を考えているのか把握している司会者”ってことで重宝されてイベントの司会とかもやらせてもらっていました。もう一つの得意分野のアニメでもそうなんですが、ファン目線での仕事を積み重ねているうちに、企画を立てたときに付き合ってくれる人が現れるようになって、やりたいことをやらせてもらえています。ありがたい!

根っこがアニオタ、ドルオタ

──アニメはいつから好きなんですか?

吉田:『機動警察パトレイバー』がきっかけで、高校生の頃からコミケに行ってました。私が中高生の頃から、世の中でオタクが認知されるようになったんですよね。30代半ばから下の人はアイドルやアニメというものの楽しみを知っている。僕は40代半ばに差し掛かってますけど、この世代だとその楽しみをわかっている人はそれ以降の世代ほどたくさんはいません。アニメもアイドルもお客さんとしての楽しみ方がわかっているので、ユーザー目線でお仕事ができた。藤本美貴さんの『ロマンティック 浮かれモード』の発売記念イベントの司会とかさせてもらってました。今考えるとすごいですよね(笑)。

──よっぴーさんのお仕事柄いろんな方とお会いする機会があると思うんですけど、その中でアニメとアイドルに興味あるくらいに思ってたのですが、一緒にお仕事をしてみて完全にこっち(オタク)の人なんだなとわかりました(笑)。

吉田:根っこがアニオタ、ドルオタですね。グッズやらで家はむっちゃくちゃですよ! アニオタは14歳、ドルオタは17歳ぐらいからかな? そこから今に至るまで20年以上、現場に行き続けています。

オタク大学生の20年選手みたいな感じ

──今もたくさんの現場に行っていますよね? いつ寝てるんですか!?

吉田:いやー、気になっちゃうんですよねぇ(笑)。寝てますよ! 世の中でなにも起きていない時間に寝てます。午前10:00から夕方くらいまでってアイドルやアニメの現場でなにか起きることがないですよね!

──!!!

吉田:朝6:00くらいに終わって、娘が学校に行く準備をしているのを横目に晩酌して、アニメを観て、寝て起きて15:00くらいに職場にいる…みたいな感じです。

──私、さっきよっぴーさんの年齢知ったんですよ。まだ30代かと思っていて…見た目も変わらなくて、ほんと元気ですよね。

吉田:全然おっさんです。43歳です。あまり歳取ったっていう実感がないんですよ。気持ち的にも変わらないです。オタクでよかったなって思います。同級生に会うと、ゴルフの話とかしていて「え!」ってなりますよ。誰も、煌めき☆アンフォレントがインフルエンザになった話とかしないんだ! って(笑)。オタク大学生の20年選手みたいな感じですね。

アイドルに負担をかけない、ゆるっとしたトーク番組がコンセプト『ぽにきゃん!アイドル倶楽部』

──『ぽにきゃん!アイドル倶楽部』(ポニーキャニオン系列の所属アイドルたちが出演、2013年から2017年末までニコニコ生放送で配信していたアイドル番組)はどうやって始まったんですか?

吉田:一応プロのMCが進行を回しつつ、アイドルのことをユーザー目線で見ている番組をやろうとお声かけしてもらったんです。そのときに、作家は笹沼大さんしかいないって思いました。笹沼さんは当時TPDのコンセプトシートとかを作っていて私にとっては伝説的な方で、僕が初めてレギュラーをやったときに、「吉田くんはオタクなところを出していったほうがいい」という話をしてくれた作家さんなんです。さらに、笹沼さんは僕を上回る本物のドルオタです。あれだけキャリアがあって、いまだに一般のドルオタの人と同じ目線なんです。清々しいですよね!

──そして番組終了から1年…イベントとして復活します!

吉田:アイドルに圧をかけるような番組が多い中で、僕らは「アイドルを甘やかしたい、のびのびしててもらいたい!」っていうコンセプトでやっていて、引退したときに「あれは面白かったな~」って思ってくれる番組になったらいいなと思っていたんです。5年続きましたが、残念ながら終わってしまいました。ただ、一部、熱狂的な番組ファンの方はいてくれて、さらに私と笹沼さんは本当に心残りで、「復活したいよね」っていう話をしていたんですが。去年10月にここLOFT9で堀江晶太くんとベイビーレイズJAPANの自主企画イベントをやらせてもらったときに、こちらでならイベントとしてやれるのではないかと思いまして実行に至りました! チケットを販売してみたら即日完売だったという。売れちゃった…んですよね。逆にドキドキしてます(笑)。一旦、3回までやってみて、軌道に乗ったら毎月「アイドルにのびのびしてもらうイベント」をやっていこうかなと思っています!

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