中国資本の受け入れ中止 HTB「双方の諸条件合わず」

 ハウステンボス(長崎県佐世保市、HTB)が、中国の投資会社「復星集団」から出資の受け入れを検討していたことについて、親会社の旅行大手エイチ・アイ・エス(HIS)は12日、検討の中止を発表した。HTBは理由を「双方の諸条件が合わなかった」としている。

 HTBの澤田秀雄社長は昨年12月の決算会見で、復星集団から出資の受け入れを検討する方針を表明。最大24.9%の出資を受け入れ、HISに加え、九州電力など5社が持つ株式を一部売却し、株式比率をHISが50.1%、5社が25.0%とする計画だった。

 復星集団の協力を得て、中国から年間20万人を目標に集客を図り、外国人来場者のてこ入れを図る狙いもあった。さらに澤田社長は「大きな変化が必要」として、復星集団から少なくとも役員1人を受け入れる考えを示していた。

 HTB経営企画室は「他社からの出資の可能性を含め、現時点で今後のことは未定」としている。

© 株式会社長崎新聞社