五輪・パラに合わせ 東京で原爆展共催へ 長崎、広島両市

 長崎、広島両市は2020年の東京五輪・パラリンピックに合わせ、東京都内で原爆展を共催する方針を決めた。両市に原爆が投下された8月6、9日が五輪開催期間と重なり、被爆に関する資料の展示や被爆体験講話を通じ、国内外から集まった観客らに被爆の実相や核兵器廃絶の思いを伝える。両市が12日明らかにした。
 両市によると、被爆の実相を紹介する写真パネルや資料などを展示するほか、被爆者が自らの体験を伝える機会を設けることも検討している。今後、開催場所や日程、展示内容を決める方針。長崎市被爆継承課の松尾隆課長は「核兵器の恐ろしさを世界の大勢の人に発信するような展示にしたい」と話した。
 両市は1995年度から海外で「ヒロシマ・ナガサキ原爆展」を開き、開催実績は19カ国49都市を数える。国内では2016年の伊勢志摩サミットなど、主要国首脳会議に合わせて開いてきた。

© 株式会社長崎新聞社