今月12日、81歳で亡くなった伝説的GKのゴードン・バンクス。
1966年ワールドカップでイングランド代表の守護神を務め、「フットボールの母国」に初優勝をもたらした同国きってのレジェンドだ。
しかし彼が今日まで「20世紀を代表する名ゴールキーパー」として讃えられているのは、その4年後に行われたワールドカップ・ブラジル戦でのこのセーブの影響も大きい。
右サイドからのクロスを頭で合わせたのはあの王様ペレ。
基本に忠実に地面に叩き付け、速度もコースもほぼ完璧というヘディングであったが、バンクスはこれを人間技とは思えないような超人的な反応で弾き出したのである。
このプレーは、ワールドカップはおろかサッカーの歴史上においても最高のセービングと言われており、あの当時を生きた人たちはもちろん、まだ生まれていなかった者たちの心にも深く刻まれている。
1978年生まれで、41歳になった現在も現役を続けるジャンルイージ・ブッフォン(PSG)は自身のSNSでこうつぶやいた。
「私はあなたの完璧なセーブによって夢を抱いた人間の一人です。
改めて心より。親愛なるゴードン・バンクス、ありがとうございました」