チョコ、飽和脂肪酸に注意 コレステロール上昇も

食事アセスメント専門管理士 高野さんに聞く

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「体に良いものばかりではないことを知ってほしい」などと話す高野佑子さん=水戸市内

甘さや口溶けの良さなどが魅力的なチョコレート。日本人1人当たりのチョコレートの消費量は年々高まっている。近年、高カカオチョコをはじめ、チョコレートのポリフェノール効果も注目されている。管理栄養士で、個人の食生活に合わせた栄養アドバイスできる専門家「食事アセスメント専門管理士」の高野佑子さん(35)に、チョコレートの栄養素について聞いた。

日本チョコレート・ココア協会(東京都)によると、2017年度の日本人の1人当たりの年間チョコレート消費量は2.16キロ。10年前と比較し、国内消費量は約4トン増加、個人消費量も0.34キロ増加している。「チョコレートは、秋から春がシーズン。数年前から高カカオチョコが登場し、これまで食べなかった人が健康を意識して摂取するようになったため、消費量が年々高まっているのでは」と同協会はみている。

チョコレートの主な栄養素は、炭水化物と脂質。「日本食品標準成分表」〈2015年版(七訂)〉によると、ミルクチョコレート100グラムのうち脂質は34グラムで、心筋梗塞につながる恐れのあるLDLコレステロールを上昇させる飽和脂肪酸が脂質の34グラム中20グラムと多く含まれる。「血管を詰まらせる原因となる飽和脂肪酸も少量のポリフェノールと同時に摂取してしまう」と高野さんは指摘する。

LDLコレステロールは、年々血管に蓄積されやすいため、年齢が高い人ほど気に掛ける必要がある。「50歳や60歳以上など、年齢では区切れない。その人が長年、どんな食生活を送ってきたかに影響する」

また、高血圧や糖尿病患者は、飽和脂肪酸の摂取は、心筋梗塞のリスクがさらに高まるため、気を付ける必要があるという。

ポリフェノールは、抗酸化力があるといわれるが、ミルクチョコレート100グラムにはわずか0.7グラム。「主成分表には備考欄にしか記載されないほど微量です。健康のためにポリフェノールを摂取するなら、ワインや緑茶、ブルーベリーなどほかの植物性食品からも摂取できる」と説明する。

チョコの中でも、ポリフェノールを多く含むのは、カカオの純度が高いビターチョコや高カカオチョコ。「楽しみながら食べる嗜好(しこう)品。食品には、いくつもの栄養素が含まれ、体に良いものだけとは限らないことを知ってほしい」とアドバイスする。 (鈴木聡美)

甘さやほろ苦さなど魅力たっぷりなチョコレート(イメージ)