子安小旧校舎でアスベスト検出 横浜

 今年3月末までに解体される予定だった横浜市立子安小学校の旧校舎(同市神奈川区)から昨年、アスベストが検出されていたことが12日、分かった。市教育委員会は影響で解体完了が1年遅れの来年3月になり、新たに最大で約1億9千万円の借地料がかかるとの見通しを示した。

 同日の市会こども青少年・教育委員会で、市教委が明らかにした。同小は昨年4月、市有地から約200メートル離れた不動産開発事業者所有の土地に移転。市は設計が始まった2015年から年間3億円程度の借地料を支払ってきた。昨年12月には双方の土地を交換し、差額の約26億円を事業者に支払うことで合意した。

 市教委によると、アスベストが検出されたのは昨年8月。同10月の再調査でも検出されたため、飛散防止措置を講じる必要に迫られ、今年3月末までに解体を完了させることが難しくなった。

 市教委は予定通り土地を交換した上、事業者に再び借地料を払って解体することに決めた。借地料として約1億9千万円を上限に、19年度当初予算案に計上した。理由について、市教委は「安定的な学校運営のため、土地は市有地であることが望ましい」としている。

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