プレミア12で日本、ベネズエラ、プエルトリコと同組…台湾メディア「死の組」

侍ジャパンを指揮する稲葉監督【写真:Getty Images】

台湾は侍ジャパンと同じB組、東京五輪出場権もかかる重要な大会

 世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は13日(日本時間14日)、今年11月に開催予定の世界野球「プレミア12」の組み合わせを発表した。

 侍ジャパンは台湾・台中インターコンチネンタル球場で予選に臨むことになった。今大会初優勝に向けて最初の関門となるオープニングラウンドではチャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、そしてプエルトリコと対戦する。

 台湾メディア「ETtoday運動雲」では「中華隊(チャイニーズ・タイペイ)は死の組入り」との見出しで今回の予選組み合わせを報じている。また、記事内では2020年の東京五輪出場資格権に向けての道のりを紹介しており「五輪出場のためにはアジア・オセアニアの最上位にならなければならない。中華隊は死の組に入ったが、まずは予選で上位2チームに入ることが目標」と紹介している。

 今回のプレミア12は来年の東京五輪の予選も兼ねており、今大会でアジア・オセアニア最上位国と北中南米最上位国の2か国が新たに五輪出場権を獲得する。日本は開催国枠で既に出場が確定しているが、台湾にとっても重要な大会でライバルは韓国とオーストラリアとなる。その韓国とオーストラリアはお互い同組でしのぎを削ることになり、両国は予選でキューバとカナダを迎え撃つ。同記事では「キューバとカナダの実力は計り知れない。もし、韓国とオーストラリアが予選で敗れれば中華隊にとって(五輪出場に向け)プラスにはたらく」と分析している。

 近年、台湾では国際大会を迎えるごとにプロとアマチュアのどちらが主導で代表チームを組織するかでもめており、2017年のWBCはアマ側主導となったため、ラミゴモンキーズが選手派遣を拒否したことがあった。今回のプレミア12に向けてはプロアマ双方が協力することになり、監督人選や選手保障など大会に向けて準備を進めていく。

 プレミア12では陽岱鋼(巨人)、王柏融(日本ハム)両外野手をはじめ、チェン・グァンユウ投手(ロッテ)など日本プロ野球所属の選手たちによる共闘も見ることができるだろう。日本にとって強敵となるが、念願の五輪出場権獲得に向けて台湾は全力を尽くす。(豊川遼 / Ryo Toyokawa)

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