「片道は航空機」の商品を 長崎県など素案 乗り換え負担減へ

 2022年度の九州新幹線長崎ルート暫定開業に向け、県や経済、観光、交通団体などでつくる「アクションプラン策定会議」(会長・中村法道知事)は13日、同プランの素案を示した。新幹線と在来線特急を乗り換える「リレー方式」で暫定開業する点を踏まえ、片道は新幹線、片道は航空機が使える関西発の旅行商品をつくるよう旅行会社に働き掛ける計画などを盛り込んだ。
 県や会議の構成団体の実務者らが素案をまとめた。県議会などの意見も踏まえ、本年度内にプランの策定と公表を目指す。
 県によると暫定開業後、関西から長崎に新幹線で来る場合、新幹線で博多や新鳥栖まで来て特急に乗り換え、武雄温泉から再び新幹線に乗るルートが想定される。新幹線の旅を楽しんでもらう一方、乗り換え2回の負担を和らげるため片道は航空機も利用できる旅行商品をつくるよう働き掛ける考えという。負担軽減の観点では、リレー方式の乗り換え地点となる武雄温泉で著名人の声や方言でアナウンスをする演出なども検討項目に入れた。
 県内のバスや路面電車など主な公共交通機関で、全国で相互利用できるICカードが利用できるシステムの導入も推進。暫定開業1年前、100日前、開業当日など節目でイベントをする計画や、開業専用サイトの作成なども盛り込んだ。

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