MLB屈指の左腕セール、Rソックスとの契約延長に前向き「ここでプレーしたい」

レッドソックスのクリス・セール【写真:Getty Images】

昨季後半に左肩の炎症で離脱、レッドソックスはセールの健康面を調査へ

 レッドソックスのクリス・セール投手が、ボストン残留への強い思いを明かした。MLB公式サイトは13日(日本時間14日)、「セール『ここでプレーしたい』」との見出しでエース左腕が契約延長に前向きであると報じた。

 今季終了後に契約が満了するため、FAとなる見込みのセール。記事内では、ボストンに留まりたいか聞かれ、こう答えている。

「もちろん。(ボストンでの)1年目の後から言い続けていると思うが、ここは特別な場所なんだ。とても特別な街で、ファンたちは信じられないくらい素晴らしい。最高のチームだということは言うまでもない。僕にとって良い場所なんだ。ここでプレーすることが大好きだ。ここでプレーし続けたい。代理人がいて契約のことがある。上手くいくなら上手くいく。上手くいかなかったら残念だが、悪い感情を抱くことはないよ。恨まない。自分がするべきことをし続けるだけさ。キャリアを通して契約について心配する必要がなかったことはとても幸運だったと思っている。ドラフト指名され、2年半後シカゴと契約を延長した。FAでいる不安を感じた時間はないんだ。常に契約がある状態でプレーするだけだった」

 セールは2010年のドラフト1巡目(全体13位)でホワイトソックスに入団。救援として2010年にメジャーデビューしたが、2012年に先発に。転向1年目で17勝8敗、防御率3.05の好成績を残し、サイ・ヤング賞投票で6位に入るなど、またたく間にメジャーを代表する先発投手となった。2016年オフにはレッドソックスに移籍し、2年目の昨季は世界一に貢献。2012年から7年連続2桁勝利&オールスター選出&サイ・ヤング賞投票6位以内と圧倒的な投球を続けている。

 キャリア通算では287試合登板(207先発)で103勝62敗、防御率2.89。9イニングあたりの奪三振数「10.9」と驚異の数字を誇る。

ドンブロウスキー編成本部長も「もっと長い間球団にいてほしい選手」

 記事では、セールが1月にレッドソックスとの契約延長の話し合いに応じるとしたが、13日(同14日)の時点で彼はまだ連絡を受けていないと話していることを紹介。その上で、レッドソックスがこれから数週間でセールの健康面を調査することは理にかなっているとしている。その理由は、昨季の後半に登板が限られることになった左肩の炎症が完治したか確認する必要があるからだという。

 一方で、デーブ・ドンブロウスキー編成本部長の「彼は健康で、通常のスプリングトレーニングに臨める。彼は通常の投球プログラムをこなす。医者が許可した。彼は良い状態だ。もっと長い間球団にいてほしい選手だ」との発言も紹介。強化責任者がすでに健康面に問題がないと明言しており、契約延長交渉がスタートする可能性はありそうだ。

 今季に向けて、セールは「昨年のようにシーズンの4分の1を離脱しないこと。最初から最後まで投げるだけでなく、シーズンを通してより良い投球をすること。10月に向け準備すること。そうしたことが恐らく今季を迎えるにあたって僕にとって最も大きなことだと思う」と意気込みを明かしているという。悲願のサイ・ヤング賞獲得にも期待がかかるが、その前にレッドソックス残留が決まることになるのだろうか。(Full-Count編集部)

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