路面電車3両 3月末引退 90年以上使われた151号など

 長崎市内を長年走ってきた路面電車3両が3月末で引退する。90年以上使われた車両もあり、長崎電気軌道(同市)は「さよなら運行」を企画。2月16日から乗車申し込みを受け付ける。
 引退する3両のうち、151号は1925(大正14)年製造。東京と神奈川県小田原市を経て、57(昭和32)年に長崎へ移された。手動ドアのため車掌も同乗しなければならず、82(昭和57)年で営業運転を終了。近年は精霊流し直後の線路整備に使用されていた。
 このほか701号は55(昭和30)年に東京でデビュー。車体幅が細く、スマートな外観が特徴で69(昭和44)年から長崎で運行を開始。1051号は52(昭和27)年に仙台市で走り始め、76(昭和51)年に長崎が譲り受けた。ともに90年代後半まで現役だった。
 引退後はいずれも解体。その後、長崎電気軌道の所有車両数は72両となる。
 さよなら運行は3月9、16、23日に1両ずつ実施。乗車募集は2月16日午前10時から先着順(定員各30人)。参加費120円。同社ホームページから専用サイトを通じ申し込む。
 また、3月30日は3両によるパレードを実施。午後2時に浦上車庫を出発し蛍茶屋に向かう。乗車はできない。

3月で引退する路面電車151号(上)、701号(中)、1051号(下)(長崎電気軌道提供)

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