マクラーレン代表「MCL34は復活の第一歩となるマシン」。2018年の失敗から学び、多数の改善施す

 マクラーレンF1チームが、2019年型マシン『MCL34』の発表会をイギリス・ウォーキングのチーム本拠マクラーレン・テクノロジーセンターで行った。

 14日の発表会には多数のチームスタッフが参加、マクラーレン・レーシングのCEOザック・ブラウン、スポーティングディレクターのジル・ド・フェラン、新レースドライバーのカルロス・サインツJr.とランド・ノリスが登壇し、ニューマシンを前にスピーチを行った。

 マシンのカラーリングは伝統のパパイヤオレンジカラーを基調しつつ、リヤ部でブルーの面積を拡大したものとなっており、ドライバーのレーシングスーツは、ブルーをベースにパパイヤオレンジが配されたデザインに一新された。またいくつかの新スポンサーのロゴが加わり、先日発表されたブリティッシュ・アメリカン・タバコとのパートナーシップに伴い、同社のスローガン「A BETTER TOMORROW」のロゴがマシンの数カ所に入り、レーシングスーツの胸の部分にも飾られている。

2019年型マクラーレンMCL34

 チームは、ルノーのパワーユニット『E-Tech 19』を搭載するMCL34の設計について、コンセプトとデザインプロセスにおいて基礎をしっかり築くことに集中し、シーズンを通してこれをさらに発展させていくと述べている。

 マクラーレンは2018年、パワーユニットをホンダからルノーに変更。大きな飛躍を目指したものの、パフォーマンスの向上は見られず、ランキング6位にとどまった。チームは昨年早い段階からMCL33の開発を諦め、2019年に向けて準備を進めてきた。

「MCL34は、チーム全員の多大なるハードワークと貢献によって生まれたマシンだ」とブラウンは言う。

「マクラーレンに再び高い競争力をもたらすために、メンバー全員がコミットし、高い士気を持ち、団結している。MCL34はそのプロセスの始まりに位置するものだ」

「我々は今、再建の過程にあり、旅路は続いていく。昨年は上位への復帰をどれだけ早い段階で果たせるかという点について、気負いすぎたと思う。だが、うまくいかなかった部分をしっかり見つめ、構造的にも運営的にもたくさんの変更を行ってきた。今年は前進を果たす上で非常に重要な年になる」

 ブラウンはチーム立て直しのために上層部の人事刷新に取り組んできた。テクニカルディレクターとして契約したジェームズ・キーは今シーズンの早い段階で職務をスタートするものと考えられている。また、かつてポルシェのWECプログラムを指揮したアンドレアス・ザイドルが、5月1日に正式にマネージングディレクターのポジションに就く。さらに、エンジニアリングディレクターとしてパット・フライがチームに復帰した。

 MCL34のコースデビューは、プレシーズンテスト初日の18日になる見込みだ。

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