【3カ月児重傷】横浜市・児相、訪問も「問題なかった」

 長男への傷害容疑で父親が逮捕されたことを受け、横浜市こども青少年局と中央児童相談所(南区)の担当者が15日、市役所で会見した。行政がこの家庭と関わりを持ったのは昨年12月の訪問事業の1回のみだったと説明。事件発覚まで児相としての接触はなく、発覚後の対応についても「問題はなかった」との認識を示した。

 

 市によると、長男は昨年12月、病院で1カ月健診を受診。病院から、虐待が疑われるなどの連絡はなかったという。

 

 さらに「こんにちは赤ちゃん訪問」事業で同月、市から委嘱された地域の訪問員が自宅を訪問。長男の母親は育児に余裕がでてきた様子だったという。逮捕された父親と長女もその場におり、この時も特段、異常は見られなかったという。

 

 児相が初めて家庭と関わりを持ったのは今月13日。長男が搬送された医療機関から午後6時半ごろ、虐待の疑いがあるとの通告があった。14日午前には児相職員が病院へ出向き、児相、警察、病院の三者で情報を共有。その後、児相は警察とともに母親と面談したが、同容疑者は仕事を理由に不在だった。児相は同日、長女の一時保護を決定。母親は同意した。

 

 児相の担当者は「小さな子どもが重篤なけがを負ったことは非常に心苦しい。今後、調査を続ける中で、この家庭に対し、どう支援していくか検討する」と話した。

横浜市役所

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