在日オランダ大使館と長崎日蘭協会(嶋崎真英会長)は、長崎とオランダの交流の歴史を継承しようと、長崎市曙町の悟真寺にあるオランダ人墓地のれんが塀を修復。15日に現地で披露された。
両者などによると、墓地は1641年、オランダ東インド会社の商館が平戸から長崎の出島に移った直後に開設。日本に現存する西洋人墓碑として最古とされる出島オランダ商館長デュルコープの墓碑など41基が残っている。
両者はオランダ人墓地を交流の歴史の証しとして維持保全に取り組んでいる。隣接するロシア人墓地とを隔てるれんが塀(横約10メートル、縦約1.1メートル)が経年劣化などにより傾き危険な状態だったため、昨年10月に着工。1918年に造築された当時の赤れんがはそのまま使い修復した。
工事に合わせ、出島オランダ商館医を務めたシーボルトともゆかりがある「アジサイ」などを墓地内の各所に植栽した。整備費はオランダ政府の負担で総額約1500万円。
この日の披露式には関係者約30人が出席。黙とうや献花をした後、れんが塀を見学した。大使館のケース・ルールス首席公使は「この墓地はオランダと日本の長い歴史の象徴であり、素晴らしい場所。いろんな方に来てほしい」と話した。
悟真寺・オランダ人墓地 れんが塀の修復完了
- Published
- 2019/02/16 00:13 (JST)
- Updated
- 2019/02/16 15:21 (JST)
© 株式会社長崎新聞社