架空請求で2800万円被害 諫早の60代女性

 長崎県警は15日、訴訟関係費用などを装った架空請求で、諫早市の60代女性が現金約2800万円をだまし取られる被害が発生したと発表。長崎県警は「現金送付を指示してくるのは詐欺」と注意を呼び掛けている。

 長崎県警捜査2課によると、1月下旬、女性宅に「契約不履行により民事訴訟の訴状が提出された」などと書かれたはがきが届いた。

 記載の電話番号にかけると、架空の「地方裁判所管理局」の職員を装うムラカミと名乗る男から「裁判の準備金を支払ってもらう」などと言われた。女性はコンビニの収納代行サービスで現金を振り込んだ。

 その後も弁護士を装ったイシハラと名乗る男らから、供託金名目などで現金送付を要求された。女性は計7回にわたり、神奈川県内の住所などに宅配便で送金。他県警からの捜査情報により、発覚したという。

 長崎県警捜査2課によると、今年の特殊詐欺認知件数は1月末時点で3件、被害額は約1億922万円。1月下旬には、高齢女性が約9800万円をだまし取られる事件が認知されていた。

被害者の女性宅に架空の「地方裁判所管理局」から届いたはがき

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