花王グループ、点字シールで化粧品を識別しやすく

点字シールの種類と使い方

花王グループは、化粧品容器を識別するための「化粧品点字シール」(墨字入り)をリニューアルし、2月に無償提供を開始した。リニューアルにあたって視覚障がい者にヒアリングし、1.使用量が分かるシール、2.ハート形やひし形の記号のシール、3.ファンデーションのシール、4.使用順のシールを追加した。(オルタナ編集部=吉田広子)

花王は2001年から、「家庭品点字シール」を展開している。全38種類あり、「シャンプー」「コンディショナー」「洗顔料」「ハミガキ」といった容器の識別のために貼るもの、「お風呂」「キッチン」など使う場面に合わせたもの、「塩素系」など取り扱いに注意するものなどがある。

今回リニューアルした化粧品用の点字シールは、「口紅の色が識別できる点字シールをつくってほしい」という声に応え、2006年から展開。今回のリニューアルでは、24種類から30種類に増やした。従来の「メイク落とし」「洗顔料」「化粧水」など容器を区別するためのシールに加え、使用量や使用順が分かるシールなどを追加した。

利用者からは、「読みやすく、点字シールの種類も多くあり、組み合わせを工夫して便利に活用したい」「今まで輪ゴムを付けたり、自分でシールを貼ったりしていたが、すぐだめになり困っていた。点字シールが届いてとても助かっている」といった感想が寄せられている。

花王コーポレートコミュニケーション部門社会貢献部の岩井浩美さんは、「点字シールは、視覚に障がいのある方が、便利に安全に日常生活を送っていただけるように制作している。花王はこれからも、誰もが暮らしやすい社会へ向けて情報のバリアフリーを目指し、社会貢献活動に取り組んでいきたい」と話した。

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