【MLB】大谷に続く“二刀流”がエ軍キャンプで奮闘 「僕自身も二刀流は挑戦したかった」

招待選手としてキャンプに参加しているエンゼルスのジャレド・ウォルシュ【写真:AP】

昨年マイナーで投手、一塁、外野手として起用されたジャレド・ウォルシュ

 エンゼルスに大谷翔平投手に続く“二刀流”が誕生するかもしれない。米アリゾナ州テンピで行われているキャンプに招待選手として参加しているジャレド・ウォルシュ内野手だ。今キャンプでは「Two Way(二刀流)」というポジションに名前が刻まれている。

 2015年のドラフト39巡目でエンゼルスに入団した25歳で、昨季は1A+、2A、3Aの3つのカテゴリーで計128試合に出場し、通算打率.277、29本塁打、99打点。一方、投手としても3カテゴリーで計8試合に登板(すべて救援)し、1勝2敗1セーブ、防御率2.08という好成績を残した。投手、一塁、外野をこなす二刀流候補がメディアの取材に応じた。

――アメリカでは大谷より先に二刀流としてプレーしていた。

「大学ではしていたが、彼はプロでしていた。僕はついていく立場だ。たくさんの情報をもらっている。単純に考えて、頭がいい人にあとは考えてもらうつもりだ」

――特に集中してほしい点を指摘されたか?

「カーブは特に。だがそれ以外はやってみてというところ」

――去年はマイナーでクローザーも務めたが

「マイナーで一塁から1アウトだけとった。セーブとは呼べないだろう。運が良かった」

――腕のケアは?

「ピッチャーと同じスケジュールで調整している。打撃コーチとはいつも相談している。スケジュールを調整してもらっている。休みが必要な日は伝えてもらっている。数日しか経っていないが、いい経験をしている」

二刀流の打診は昨年9月に球団から「自分も挑戦しようと思った」

――大谷と違って一塁も外野もできる?

「だがオオタニと比べると彼の方が準備の量が多い。彼はスターターだ。僕はこれからやっていくことの予測はつかないが、彼の方が確実に期待はすごかったはずだ。9月に球団から二刀流の打診を受けて、そこから自分も挑戦しようと思った。大学では2回くらいしかしたことないが、準備はしていた」

――こうなることは予測してた?

「実際に過去4年で打撃は好きだった。この機会がもらえたことがありがたい。成長したい」

――日本でも大谷に続く二刀流として注目を浴びるかもしれない

「わからない。だが、慣れたら嬉しいし、成長しなければいけない」

――大谷と話したことは?

「ない。彼は忙しそうなので、近寄らないようにしている。リハビリでも忙しそうだし」

――他のチームからも今後、二刀流が生まれる可能性もある

「間違いない。ロースターの調整もあるし、これから二刀流は検討されるだろう。自分は特別だとは思わないし、他にも両方できる選手はいる。挑戦する意味はある。大学でも色々全ポジションはした。僕自身も二刀流は挑戦したかった。野球選手として毎回全力で取り組むだけだ。投げても打っても守備でも求められたことをしたい」

――大谷やあなたは道を切り開いている。これからそういう選手は増えるか?

「間違いなく増える。たしかにオオタニほど成功する選手は少ないだろうが、様々な面で貢献できる選手には価値がある。サイ・ヤング賞や3冠王は取れないかもしれないが、非常に価値がある挑戦だと言える。メジャーに入った時、野手か投手でやろうと思っていたが今はスポーツの科学も進歩して、いいアスリートは様々な可能性がある。ベーブルース以来はオオタニしかいないが、これから増えてくると思う」(盆子原浩二 / Koji Bonkobara)

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