骨髄ドナー登録増加 大分市の施設 月3、4人→5日で20人も【大分県】

©有限会社大分合同新聞社

骨髄移植のドナー登録の説明を受ける宗像大輔さん(右)=14日、大分市の献血ルームわったん

 競泳女子の池江璃花子選手が白血病を公表したことで、県内でも治療法の一つである骨髄移植のドナー登録に関心が集まっている。受け付けをしている大分市内の施設では1日で1カ月の登録者数に達した日も。大分県は19人(昨年末時点)の患者が移植を待っており、関係者は「一人でも多くの人に登録してほしい」と呼び掛けている。

 大分市玉沢の献血ルームわったんは、日本骨髄バンク(東京都)にドナー登録できる県内唯一の常設施設。池江選手が公表した12日に1人、14日に5人、16日には11人など、この5日間で20人が登録した。これまでは月に3、4人ほど。担当者は「問い合わせの連絡も20件ほど入っている」と言い、さらに増えるのではないかとみている。登録に訪れた別府市東荘園の会社員、宗像大輔さん(44)は「以前から関心があったが池江選手の病気がきっかけになった。病と闘っている人のため、自分にできることをしたい」と話した。

 同バンクの地区普及広報委員を務める立花聡さん(57)=九重町田野、会社員=は1993年に骨髄提供をした。白血病で30代の友人を亡くした経験から、依頼が来た時は「役に立てるチャンスが回ってきた」と感じた。全身麻酔から目覚めると採取は終わっていたという。提供相手は分からないが「バンクから届く情報誌で『元気になりました』という多くの声に触れるとうれしくなる」。

 提供には3~6日の入院が必要なため、職場の理解も不可欠と訴える。「登録は18歳から54歳まで。それより年長の人は提供者のサポート役になってもらえたら」。各市町村にあるドナーと勤務先を対象にした助成制度の活用も促す。

 骨髄バンクで移植を待つ人は全国で2930人(昨年末時点)。ドナーは全国で約49万人、県内は4112人が登録している。ドナーが見つかる適合率は95.6%(2017年)なのに対し、移植率は57.4%。立花さんは「登録者が多いほど移植できる確率が高まる」と強調している。

 登録は献血の巡回バスに合わせて受け付けたり、事前予約すれば各保健所(大分市を除く)でもできる。

<メモ>

 骨髄移植はドナーに全身麻酔をして腰の骨から注射器で骨髄液を吸引。採取した液を患者の静脈に点滴で注入する。ドナー登録者による移植は末梢血幹細胞移植という方法もある。