この車両は初めて左側に運転台【私鉄に乗ろう 79】上信電鉄再挑戦その5

※上信電鉄1000形電車 1976年(昭和51年)に輸送力増強と旧型車両置き換えのために新潟鐵工所でクモハ1001-1201-1301の3両編成が製造されました 現在は1001-1201の2両固定編成 1301は、中間車両でしたが運転台が設置されデハ252と固定編成となっています

馬庭駅の駅名標。1897年(明治30年)開業。

馬庭駅で交換した列車が上信電鉄では最も新しい7000形電車でした。

2014年(平成26年)富岡製糸工場の世界遺産登録が見込まれたことから行政の支援の一環として1981年(昭和56年)の6000形電車以来になる上信電鉄自社発注の新製車両として製造されました。既に新潟鐵工所はなくなっていましたが事業を引き継いだ新潟トランシスによって2012年度にクハ7501、2013年度にクモハ7001が納入され年度内に営業運転が開始されました。行政からの支援が年度予算なので2年かかって1編成2両です。上信電鉄自社発注車両では伝統的に右側運転台でしたが、この車両は初めて左側に運転台があります。

馬庭駅舎と上信電鉄7000形電車。上野三碑(こうずけさんぴ)のヘッドマークが掲出されています。高崎市にある山上碑(やまのうえひ)多胡碑(たごひ)金井沢碑(かないざわひ)の3つの石碑=上野三碑がユネスコの「世界の記憶」登録決定されたことで上信電鉄は「上野三碑巡りフリー乗車券」なども発売しています

鏑川(かぶらがわ)を渡ります。上信電鉄は基本的に鏑川に沿って下仁田駅に向かいます。下仁田駅の横で鏑川を眺めることができます。

鏑川、上流側。上信電鉄はこの後上州福島の先で再び鏑川を渡るまで右岸を進みます。というか川がカナリ蛇行していて500-1000mくらい離れています。逆に上信電鉄は次の吉井駅を過ぎるとほぼ直線で西に進みます。

2.3kmで吉井駅。島式ホーム1面2線。

右側(北側)に側線があります。

常時駅員さんがいる駅です。

戦前に建てられた駅舎が修理しながら使われています。良い雰囲気ですね。

駅名標。1897年(明治30年)開業。上野三碑の多胡碑が駅から徒歩で30分弱。橋があれば馬庭駅からの方が直線距離は近いかな。

【私鉄に乗ろう 79】上信電鉄再挑戦 その6 に続きます。

(写真・記事/住田至朗)

「【私鉄に乗ろう 79】上信電鉄」一覧

© 株式会社エキスプレス