ミライon図書館 10月開館 利便性、省エネに配慮

 長崎県と大村市が同市東本町に整備した県立・市立一体型図書館(愛称・ミライon図書館)の内部が17日、報道陣に公開された。鉄骨造り地上6階建て、延べ床面積約1万3300平方メートル。1~4階の来館者用スペースは見通しの良い吹き抜け構造で、各フロアは段差がなく、視認性、利便性に配慮した。照明や空調を必要な場所、空間だけに効果的に配置する省エネルギー対策も採用している。10月5日開館予定。
 新図書館は1階に市歴史資料館を併設している。2017年4月着工、今年1月に完成した。開架は計25万冊で、閉架を合わせた収蔵能力は最大202万冊。収蔵約125万冊で開館を予定しており、九州の県立図書館では最多となる。18日に搬入、引っ越し作業を始める。
 1階は児童書約4万冊を置く「こどもしつ」はじめ、200人収容の多目的ホール、ギャラリー、カフェなどを配置。2階は学習スペース(104席)、6人用のグループ学習室4室などがある。3階に開架21万冊を収め、閲覧席231席を設ける。4階も116席の閲覧スペース。2、4、5階に計177万冊を収蔵できる閉架書庫がある。
 館内全体は間接照明や自然光を主体とした落ち着いた雰囲気で、閲覧席など場所ごとに必要な光量の照明を配置。空調は床から吹き出し、限られた空間だけに効く仕組み。天井部分や本棚などに県産木材を多用している。
 県教委の担当者は「今後、開館に向け万全の準備をしていきたい」と話した。

3階の開架スペース。天井や本棚などに県産木材が使われている=大村市東本町、ミライon図書館
席ごとに照明が設置されている4階の閲覧スペース

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