核兵器のない世界へ 神崎会長と朝長名誉院長 長崎で対話

 県宗教者懇話会の神崎正弘会長と日赤長崎原爆病院の朝長万左男名誉院長が16日、長崎市内で「核兵器のない世界」をテーマに対話。核廃絶に向け宗教が果たす役割などについて語り合った。
 朝長氏が共同代表を務める市民団体「『ヒバクシャ国際署名』をすすめる県民の会」が主催。約100人が参加した。
 神崎氏は真宗大谷派法生寺の前住職。2016年1月、宗教や宗派の枠を超えて交流し、平和を祈る同懇話会の会長に就任した。
 対話で、朝長氏は人類と宗教との関わりをひもときながら、「世界の指導者たちに宗教と倫理が理解されないと核廃絶は実現しないのでは」「世界から争いはなくなるか」と質問。神崎氏は「正義は時代や国によって違う。親子の中でも地域の中でもいろんな戦いはある。その中からいかに平穏に、国が豊かに、民が安らかな世界をつくるかがお釈迦(しゃか)さまの願いだった。前向きに行かざるを得ない」などと述べた。

対話する神崎会長(左)と朝長名誉院長=長崎市岡町、長崎原爆被災者協議会講堂

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