WRC:第2戦の勝利に豊田章男チーム総代表がコメント。元トヨタ、ラッピの活躍に「“少し”嬉しさも」

 2月14~17日に行われた2019年のWRC世界ラリー選手権第2戦スウェーデンを制したTOYOTA GAZOO Racing WRT。シーズン初優勝を遂げたオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)とチームに対し、チーム総代表を務める豊田章男トヨタ自動車社長が祝福のコメントを送った。

 WRC唯一のフルスノーイベントであるラリー・スウェーデンで、タナクは競技3日目となる16日に総合首位に浮上。競技最終日の17日も危なげない走りで駆け抜け、総合2位に53.7秒の大量リードを築いて勝利を収めた。

 豊田チーム総代表は「今シーズンの2戦目となるラリー・スウェーデンでタナク選手、(コドライバーのマルティン)ヤルヴェオヤ選手が優勝しました。今季の初勝利をもたらしてくれたふたりの選手とチームのみんなに”おめでとう”と”ありがとう”を伝えたいと思います。そして、応援いただいたファンの皆様、パートナーの皆様にもお礼申しあげます。ありがとうございました」と祝福した。

「一昨年、WRC復帰からの2戦目であったスウェーデンでの初優勝は、私の想像を超えるものでした。その時の驚きと喜びは今も鮮明に覚えています」

「今回のラリー・スウェーデンでは序盤からつねに優勝争いに加わりながらの戦いでした。初優勝を遂げた一昨年の戦い方、悔しい想いをした昨年の戦い方を思い出しながら、今年の戦いを見ていると改めてチームとしての成長を感じます。チームを引っ張り続けているマキネン代表へ、改めて感謝の気持ちを伝えたいと思います」

 このラリー・スウェーデンで総合2位に入ったエサペッカ・ラッピ(シトロエンC3 WRC)は、2018年までトヨタ陣営のひとりとしてシリーズを戦っていた若手。豊田チーム総代表は「今大会の表彰台ではタナク組の横に、私にとっては見慣れないレーシングスーツ姿のラッピ選手、(ヤンネ)フェルム選手が立っていました。やはり、(ヤリ-マティ)ラトバラ組や(クリス)ミーク組にそこに立っていて欲しかったという悔しさはありますが、“少し”嬉しさも感じました」としている。

「昨年まで一緒に戦った彼らの笑顔がそこにあったことが嬉しく感じた理由のひとつであることは間違いありませんが、一方で、強力なライバルとして彼らがいるということに嬉しさを感じたのかもしれません」

「次はチームのドライバー全員が彼らより高いところに立っていたい……。マキネン代表はじめチームのみんなも私と同じように、強くそう感じてくれていると思います」

「そして、それが負け嫌いのTOYOTA GAZOO Racingにとって次への大きな力になっているだろうということを感じた、嬉しさなのだと思います」

「シーズンは、まだ始まったばかりです。強力なライバル達とも切磋琢磨しながら、これからもTOYOTA GAZOO Racingは戦ってまいります。引き続き、応援をよろしくお願いいたします」

トヨタは2019年のWRC第2戦スウェーデンで勝利してシーズン初優勝を手にした
トロフィーを掲げるGazoo Racingカンパニーの友山茂樹プレジデントとチーム代表のトミ・マキネン

© 株式会社三栄